乙女、気まずい話を聞く ページ9
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※ ちょっとしょーもない話。閲覧注意 ※
ある日の制作現場にて。
予定の時間ギリギリに現場入りした竜平は、通りすがりの前室に(Aちゃんとモモヨさんがいるな〜)と気配を感じながらも エレベーターを降りた足を止めることなく そのままスタジオに入るため廊下をまっすぐ歩いていた。
「最近ブラのサイズが合ってないんです、きついの、」
「ブッ……!!はっ?!」
文字通り吹き出して立ち止まった竜平に、気付いた女子2人が部屋の中から視線をやる。
「あらリュウヘイくん、おはよう」
何事もなくこちらに声をかけてくるモモヨさん。「おはようございます…」と自分の口から反射で挨拶が出たが、口元を長い指で覆った竜平は心中それどころじゃない。
(Aちゃんの、ブラのサイズが、なんだって……?)
部屋の方に視線は向けず 廊下の床の模様を見つめながら、じっくり先ほど一瞬聞こえた言葉を咀嚼する。(キツくなってきた?……へえ、……ん?!)つまりはどういうことなの?俺は今何を聞いたの?
「りゅう?……りゅうっ!」
ハッと気が付けば、Aが椅子から立ち上がって自分の方に近寄りつつ名前を呼んでいた。慌てて「なに?!」と反応する。すると彼女は困ったような笑みで「もしかして」と続けた。
「聞こえちゃった?」
「、そりゃ、あんな大きい声で話してれば…」
「……最近肩凝り激しくて、調べたらサイズ合ってないと凝りやすいんだって」
「そ、そうなんだ…!」
「昨日もれおに揉んでもらったんやけど」
「え゙っ?!」
「全然治らなくて……え?」
「っ、ちょっと待ってくれる?!」
竜平はこれ以上ないくらいに目を泳がせた。憧れの大好きな人だけど一旦頭を羽交締めにして黙らせたい。
「揉んでもらったって?レオくんじゃなきゃダメだった?それ」
「え、…………えっ、わっ!違う!!そっちじゃない!!!」
いまだに目を合わせられず、しかし低い声で唸るようにする竜平に首を傾げていたAだが
彼の言わんとすることをやっと汲み取って、ブワッ耳を赤くして両腕を胸の前でがっしりと組んだ。
「肩を揉んでもらったの!マッサージ!!」
“お◯ぱいじゃないよ!!”
勢い余ったAの大きな声がフロアに響いた。
タイミングを測ったように開いたのは、5分前に竜平が乗っていたエレベーター。話のくだりを知らず、ただAの口から響く“おっ◯い”のフレーズだけ急に耳に差し込まれた壮大と樹音は目を見開いて固まる。
同時に膝から崩れ落ちつつ振り返った竜平の目は、信じられないほどに涙目だった。
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くぼりや最推し(プロフ) - リルアワ10!楽しみにしてます!! (4月17日 22時) (レス) id: 90a2e6930a (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - kikiさん» こんにちは〜!ソウタは色んなことがすーぐお顔に出てしまうのに、きっと特別なメンズBESTYにいち早く気付いて、ちょっと間我慢してたけど耐えらんなくなったんだろうなぁと思います(笑) (4月7日 22時) (レス) id: 45623bbec3 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - お久しぶりです!最新話のソウタの顔があまりにも簡単に想像できてしまって思わずコメント欄に来てました…🤦🏻♀️ (4月2日 22時) (レス) @page46 id: e7b97053e4 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - くぼりや最推しさん» クレヨンの握り方もどうせ子供っぽいモンちゃんです。お絵描きのときはやたらと幼女の雰囲気。いえいえこちらこそありがとうございます。 (4月2日 21時) (レス) id: 45623bbec3 (このIDを非表示/違反報告)
くぼりや最推し(プロフ) - はううかわいい、、グッズ考えてるときの子供のようなモンちゃん大優勝でした。カプ大渋滞ウェルカムです!!!いつもコメントまで丁寧にお返事していただきありがとうございますー!!! (3月31日 11時) (レス) id: 62f89a7c15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白 | 作成日時:2023年12月26日 18時