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ちょっと軽く押し当てて、少し滑らせて離して。
何度も何度もは食むように、押し当てる。
光くんはされるがままで、鼻から漏れるような声を出す。
「………っ、んぅ……」
やばい、このままもっとしていたい。
でもあんまり俺の都合で進めると、あとで光くんは不機嫌になるから、一度ぱっと唇を離した。
でも俺の気遣いなんて知らないで、当の光くんはとろんとした目で、やめないで、と訴えてくる。
(あ〜……無理……)
正直、光くんがどこまで俺に期待していたのかはわからない。
ただただ甘えたかったのか、それともハグとか、キスとか、その先を期待していたのか。後者だったら嬉しいなと思うけれど。
どちらにしても、光くんから暗に誘われることはめったにない。だから、我慢なんてできるはずもなくて。
自分の下半身が、もう完全に戻れないところまできていることに気づいてしまう。
光くんが今更、そんなつもりじゃなかった、なんて言いだしても遅い。
(まあ、でも……最近こういうことしてなかったもんな〜……)
光くんは昔から、どっちかというとプラトニックな方だった。
恋愛なんて心が繋がっていればいい、体はその次でいい、なんて。でも俺はそんなことはなくて。
…あんまりこういう流れにもならないし。
光くんは繊細で、少し扱い難い人だから、そういう気分じゃないときに誘えばことごとく振られるのがオチだ。
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作者名:lilly | 作成日時:2018年2月26日 23時