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(……もう、素直じゃないなあ)


「ねえ、ひか?」


「……っ、うるさい!」


うるさいなんて失礼な。


そのまま俺の腕をぐいぐい振りほどこうとしてくる。


けれど、こういう時の光くんは、口では色々言うけど嫌がってはいない。それをちゃんと知っている。



だから俺は腕に力をこめて、うなじに軽くキスをした。


「……っ」


光くんは嫌そうに身をよじるけど、そんなのお構いなしだ。


続けて何度も唇を押し当てると、ちょっとだけ、俺の腕をほどこうとしていた手が緩んでくる。


うなじから耳のあたりまで唇をすべらせて、耳朶をかるく食む。


「……っ、ん…!」


「……。」


ほら、もうそろそろだ。


だって、もう俺の腕をつかむ手に全然力はこもっていない。


(……もう、いいかな)


そう思って、少し体を起こして光くんを押し倒す形になる。


驚いている光くんの体を完全に仰向けにして、そのまま唇をふさいだ。


「……ん、っ…」





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作者名:lilly | 作成日時:2018年2月26日 23時

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