Genesis.

＊ ページ8

ru「よ、予言って何ですか…」


ab「…え？ちょ、信じらんない。まさかふっか何も教えてないの！？」


fk「あぁ〜……だって阿部ちゃんが教えたほうが分かりやすいじゃん？」




ラウールの言葉を聞いてキッと深澤を睨みつける阿部。

それに対して、ごめんごめん、なんて到底思ってなさそうにヘラヘラと返す深澤。

…この人はずっとヘラヘラしてないと気が済まないのだろうか、なんてふと思ってしまった。

はぁ…と大きな溜息をついた後、阿部がラウールの方に向き直し、口を開いた。




ab「もう…わかったよ。ラウール、だっけ？…俺が一から説明してあげる。」


sk「えー、でも俺お腹減った！」


mm「俺も」


kj「阿部ちゃん、説明はご飯の後でどお？」


iw「まぁもうすぐ7時だし…」




7時。

その時間が夕餉の時間と決まっているのだろうか。

そうラウールが思っていると、ボーンと大きな音が7回鳴った。

何の音だかわからずにいると、奥の小さな扉が開いて、次々と料理が運ばれてくる。

時間を知らせる音だったのか。




次々と皆が料理に手をつけていくのを見て、ラウールも料理を口に運んだ。

…美味い。

今まで口にしたどんな料理よりも美味い。

いや、年に1回だけ口に出来るご馳走の、母の作る唐揚げには負けるが。

…本当は、今日がそれを食べれる日だったんだけどな。

あっという間に料理を平らげてしまった。

ラウールが美味しさの余韻に浸っていたら、それを見た佐久間が近寄ってきた。




sk「美味しかったぁ〜？」


ru「はい！めっちゃ美味しかったです！」


sk「おぉー！それは良かったでやんす！


あ、敬語やめてよ！なんか堅っ苦しいじゃん！」


ru「いや、でも、そんな…」


iw「そんなかしこまんないで」


kj「タメで仲良くしようや！」


fk「ほらぁ、俺言ったじゃん？」


ru「わかり…わかった…！」




少しラウールが躊躇いながらも敬語をやめれば、そこにいる全員が微笑む。

…少し厳つ目なあの岩本さんって人も、随分可愛く笑うんだな。

みんな、結構良い人なんだな、なんてラウールは心の中で思った。




dt「ラウール、行こうか」


ru「へ…どこに？」


dt「………礼拝堂だよ。」

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