本翡翠は物知り博士 ページ37
ru「あー今日も疲れた…めめぇ〜…」
大聖堂での勤めが終わり、疲弊したラウールは隣にいた目黒にもたれかかった。
やはり赤の他人の話を聞き続けるのは疲れる。
ru「もうダイヤモンドって呼ばれたくない…」
mm「まぁ、そのうち慣れるよ。」
ru「えぇー…」
…慣れてしまうのも如何なものか。
自分が“ダイヤモンド”だと受け入れてしまう様でなんだか嫌である。
俺は“ダイヤモンド”なんかじゃない。
村上真都ラウールなんだ。
それだけは変えられない。
nb「あ、ラウール。」
ru「しょっぴー！どうしたの？」
nb「いや、別にどうもしないけど…丁度いいや、お前阿部見かけたらこれ渡しておいてくれない？目黒でもいいけど。」
ru「うん、わかった！俺が行くよ。」
丁度通りがかった渡辺に、何か物が入った袋を渡される。
何か借りたのだろうか。
ラウールが渡辺の代わり役を引き受けたことで、目黒は自室に戻った。
ru「阿部ちゃんどこだろ…」
先程までラウールは阿部と一緒の馬車に乗っていた筈だったが、馬車を降りてからは阿部を見ていなかった。
部屋だろうか。
九人の部屋は皆、それぞれの眼と同じ色に扉が塗られている。
緑の扉の前に立ったラウールは、コンコン、とその扉をノックした。
ru「阿部ちゃん、いるー？ラウールですっ！」
“はぁーい“という返事と、”入ってきていいよ“という声。
阿部はやはり部屋の中だった。
言葉の通りにラウールはカチャリとドアを開けて、部屋の中へと足を踏み入れた。
綺麗に整頓された部屋。
そして、ラウールを圧倒する程の書物の数。
阿部が博識で勉強熱心ということは誰かから聞いていたものの、ここまでとは思っていなかった。
本がいくつも積まれた机に向かっていた阿部に顔を向けられれば、深緑のそれと目が合った。
ab「どうしたの？」
ru「これ、翔太くんから！さっき頼まれてさ。」
ab「あぁ、これか。そういえば前に貸してたな…ありがとう、ラウール。」
ru「いいえ！…阿部ちゃんそれ、お勉強？」
ab「うん、ちょっとね。暇だったから、少し問題でも解こうかと思って。」
ru「へぇー…すごい…」
勉強中なら、邪魔してはいけない。
そう思ったラウールは部屋を出ようと阿部に背を向けた。
その時に丁度視界に入った、大きな布が被された謎の一角。
＿＿＿なんだ、あれ。
ふと疑問に思った瞬間、何かに足を取られる感覚。
ru「うわぁっ！？」
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ゆ(プロフ) - れいあさん» お話書いていただきありがとうございます！更新楽しみにしています！ (2020年12月19日 15時) (
レス) id: a7e52b77bc (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - ゆさん» 大変長らくお待たせしてしまい本当に申し訳ないです。めめラウのお話書かせていただきました…！全4話構成となります。ご期待に添えていれば幸いでございます。是非この作品をこれからもよろしくお願い致します……！ (2020年12月19日 13時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - 晦由さん» いいえ！前からお話の構成は出来ていたのですが、お話の順番の関係で中々公開できず………。本当に申し訳ないです。更新頑張ります！リクエストありがとうございました！！！ (2020年12月18日 23時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
晦由(プロフ) - れいあさん» ありがとうございます！正直、忘れられているかと思ってました(笑)2話読ませていただきましたが、続きが楽しみです^^更新頑張ってください！ (2020年12月17日 23時) (レス) id: c44f20117a (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - 晦由さん» 大変お待たせ致しました、あべさくのお話続編の方で書かせていただきました！全3話構成の予定です。ご期待に添えていれば幸いです。是非この作品をこれからもよろしくお願いいたします…！ (2020年12月17日 23時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいあ
| 作成日時：2020年11月21日 19時
