紫水晶は面倒見が良い ページ4
「着いたぞ」
ru「わぁ……すっご…」
馬車から降り、王宮に入る。
今度は無理矢理連れられることもなく、ラウール自ら歩み出す。
ここまで来てしまったら逃げ出すなんて出来ないし、抵抗なんてすれば自分の身が危ないかもしれない。
国王や王女達が住んでるらしき大きな建物の横を通り、少し小さめな離れへ。
小さめといえどそれは王宮内の話であって、十分大きい。
少なくとも、ラウールは生きていた16年で初めて見る大きさの建物であった。
「ここがお前の部屋だ。生活に必要なものは全て揃ってるはずだが、他に何かあればいつでも知らせろ。」
ru「は、はい、わかりました…」
何個分かの部屋を通り過ぎ、廊下の突き当たりの部屋に案内される。
不安からか少し背を屈めながら、恐る恐る部屋に入る。
ru「ひっろ…俺の家より広くない…？ってか、明るっ……」
太陽に照らされた様に明るい部屋。
大きなクローゼットに、2人も3人も寝れそうなベッド。
クローゼットの中には、今まで触ったことの無いような上質な布で出来た服がたんまり入っている。
ベッドもふかふか。
ru「何だこれ……冷たっ！」
部屋の奥にあった大きな箱の様な物を開ければ、冷気が溢れ出てくる。
思わずラウールは扉を持っていた手を引っ込めた。
もう一度開けてみれば、その”箱“の中には、果物やらの食べ物がいっぱい。
飲み物まで入っている。
上段には袋に入った氷。
ru「氷で冷やして鮮度を保ってるのか…？」
「…あぁ、冷蔵庫？」
ru「うわっ！？」
声のする方にラウールが顔を向ければ、ドアのところに人が立っていた。
まさか人が立ってるなんて思わなくて、ビクッとラウールの身体が揺れる。
確かにいくつも部屋があったが、他にも人がいたのか…
あの人も、俺と同じように連れてこられたのだろうか？
そんなことを思って呆然と立つ。
それを見て、ヘラヘラと笑いながらラウールの部屋の中に相手が足を踏み入れた。
fk「ごめんね、驚かせるつもりは無かったんだけど…
いっちばぁん手前の部屋の深澤辰哉です。ふっかって呼んで〜」
ru「む、村上真都ラウールです…」
fk「そんなにかしこまんないでよ、これからずっと一緒なんだし。」
これから、ずっと…？
俺もう家には帰れないの…？
ラウールの不安が顔に出ていたのか、深澤は少し困ったように微笑んで、再び口を開いた。
fk「……ここの中案内するから、ついてきて？」
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ゆ(プロフ) - れいあさん» お話書いていただきありがとうございます！更新楽しみにしています！ (2020年12月19日 15時) (
レス) id: a7e52b77bc (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - ゆさん» 大変長らくお待たせしてしまい本当に申し訳ないです。めめラウのお話書かせていただきました…！全4話構成となります。ご期待に添えていれば幸いでございます。是非この作品をこれからもよろしくお願い致します……！ (2020年12月19日 13時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - 晦由さん» いいえ！前からお話の構成は出来ていたのですが、お話の順番の関係で中々公開できず………。本当に申し訳ないです。更新頑張ります！リクエストありがとうございました！！！ (2020年12月18日 23時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
晦由(プロフ) - れいあさん» ありがとうございます！正直、忘れられているかと思ってました(笑)2話読ませていただきましたが、続きが楽しみです^^更新頑張ってください！ (2020年12月17日 23時) (レス) id: c44f20117a (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - 晦由さん» 大変お待たせ致しました、あべさくのお話続編の方で書かせていただきました！全3話構成の予定です。ご期待に添えていれば幸いです。是非この作品をこれからもよろしくお願いいたします…！ (2020年12月17日 23時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいあ
| 作成日時：2020年11月21日 19時
