＊ ページ21
ru「はぁぁっ！」
守りに入らず、積極的に攻めに行くラウール。
先程までと違うラウールのスタイルに佐久間は少々驚いたものの、冷静に対処する。
木刀がぶつかり合う音が、ラウールと佐久間の他に誰もいない中庭に響き渡る。
sk「あはははっ！良いねぇダイヤモンド……！」
ru「っ！」
期待以上の成長を見せるラウールに、佐久間の昂りが頂点にまで達する。
その時、疲労が限界近くに達し、一瞬ラウールがふらついた。
佐久間は勿論、その隙を見逃さない。
一文字に左から右へと木刀を振る。
勝った、と佐久間は確信した。
…が。
ru「おらぁっ！」
sk「んなっ！？」
ラウールが、高く飛び上がった。
まさかそんな力がラウールに残っていたと思わず、佐久間は完全に油断していた。
そんな佐久間にラウールは両手で振りかぶる。
今度はラウールが勝ちを確認した。
ru「………え？」
気がつけば、ラウールは地面に仰向けに倒れていた。
喉の辺りに、木刀の先端が触れている。
sk「あっぶねー……ちょっとラウール、一日で成長しすぎじゃなぁい？」
……負けた。
あの一瞬で佐久間はラウールの一撃を避け、ラウールを地面へと倒し勝ちを取った。
あともうちょっとだったのに…！
悔しい気持ちは消えなかったが、それ以上に疲れが全身を襲う。
ru「やば…立てない……」
sk「えっ、大丈夫？ラウー……あれ、寝た？」
佐久間がラウールに手を差し伸べた時、ラウールの手は宙を切り、地面へと逆戻り。
瞼を閉じているラウールからは、規則正しい寝息が聞こえてくる。
sk「あちゃーやり過ぎちゃった…」
「佐久間ぁー」
背後から少し低めの声が聞こえ、佐久間は振り返った。
sk「あっ照じゃーん！」
iw「何やってんだよお前ら…もう夕食の時間だぞ。」
sk「ごめんごめん、うっかりヒートアップしちゃって！
ねぇねぇ照、ラウールマジ凄いよ！今日初めて教えたばっかなのに、危うく負けそうになっちゃった！」
iw「へぇ、それは凄いな……よいっしょ」
眠ってしまっているラウールを、岩本がおぶる。
歩き出した岩本の周りを、疲れ知らずの佐久間はぴょこぴょこと跳ねた。
sk「ね、今度照もまた一緒に遊ぼうよっ！お願いっ！」
iw「お前この間も大司教に怒られてただろ…懲りねぇな。」
sk「だから場所変えたもーん！」
iw「はいはい……考えとくよ。」
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ゆ(プロフ) - れいあさん» お話書いていただきありがとうございます！更新楽しみにしています！ (2020年12月19日 15時) (
レス) id: a7e52b77bc (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - ゆさん» 大変長らくお待たせしてしまい本当に申し訳ないです。めめラウのお話書かせていただきました…！全4話構成となります。ご期待に添えていれば幸いでございます。是非この作品をこれからもよろしくお願い致します……！ (2020年12月19日 13時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - 晦由さん» いいえ！前からお話の構成は出来ていたのですが、お話の順番の関係で中々公開できず………。本当に申し訳ないです。更新頑張ります！リクエストありがとうございました！！！ (2020年12月18日 23時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
晦由(プロフ) - れいあさん» ありがとうございます！正直、忘れられているかと思ってました(笑)2話読ませていただきましたが、続きが楽しみです^^更新頑張ってください！ (2020年12月17日 23時) (レス) id: c44f20117a (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - 晦由さん» 大変お待たせ致しました、あべさくのお話続編の方で書かせていただきました！全3話構成の予定です。ご期待に添えていれば幸いです。是非この作品をこれからもよろしくお願いいたします…！ (2020年12月17日 23時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいあ
| 作成日時：2020年11月21日 19時
