待ちに待った“九人目” ページ1
ru「い゛っ………！？」
今日は自分の17歳の誕生日。
そんな喜ぶべきおめでたい日に、ラウールは激痛と共に目を覚ました。
目が、痛い。
両眼を何かで焼かれるような、そんな耐えがたい痛みに思わず寝床から転げ落ちる。
ru「あああああっ…！！！」
部屋中をのたうち回っても和らぐことのない痛みに、頭がパニックに陥っていく。
なに、なんなのこれ…！？
あまりの痛みに言葉すら発せられず、17歳の男子の声とは思えない金切り声が部屋中に響く。
痛い、痛い、痛い。
その言葉だけがラウールの頭の中を支配する。
「ラウール、どうし………」
ラウールの悲鳴を聞いて駆けつけてきた母。
ラウールの顔を見るや否や、絶句する。
医者でも呼びにいったのか、すぐに戸を閉めて走り去っていった。
1時間程過ぎただろうか。
引いていく潮の様に、さぁ…と痛みが消えていった。
ru「い……たくない…」
思わず両眼に手を持っていき、恐る恐る触ってみる。
あぁ、ちゃんと目ついてる…
あんまりにも痛すぎて、一瞬目が抉られたかと思うくらいだった。
けどさっきの痛みが嘘のように、目に違和感はない。
視力も特に落ちてはいない。
………さっきのは、何だったんだ？
誰かいないか、部屋から頭だけを出して確認する。
廊下はシーンとしていて、誰もいない。
母親がいれば呼ぼうと思ったけど、もう痛みも引いたし、別にいっか…
というか、母親はどこだ。
先程去ってからは、一度も帰ってこない。
やっぱり医者を呼びにいってくれたのか？
もう医者は必要無いけれども。
麻で出来た服を羽織り、顔を洗う為家の裏の溜池に水を汲みに向かう。
ラウールの家は貧しい農家である為、捻れば水の出る蛇口は無い。
そんなものは、王宮に住む王族か、その“門の内に住む”位の高い人達の家にしかない。
この王国の格差は非常に激しい為、位の高い国民のみが全てのテクノロジーの恩恵を受けているのである。
盥に水を汲み、ピチャピチャと顔を洗う。
ゴワゴワとした布で顔の水分を取れば、視界がクリアになり水面に映る自分の顔が映る。
その自分の姿を見て、ラウールは思わず目を疑った。
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ゆ(プロフ) - れいあさん» お話書いていただきありがとうございます！更新楽しみにしています！ (2020年12月19日 15時) (
レス) id: a7e52b77bc (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - ゆさん» 大変長らくお待たせしてしまい本当に申し訳ないです。めめラウのお話書かせていただきました…！全4話構成となります。ご期待に添えていれば幸いでございます。是非この作品をこれからもよろしくお願い致します……！ (2020年12月19日 13時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - 晦由さん» いいえ！前からお話の構成は出来ていたのですが、お話の順番の関係で中々公開できず………。本当に申し訳ないです。更新頑張ります！リクエストありがとうございました！！！ (2020年12月18日 23時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
晦由(プロフ) - れいあさん» ありがとうございます！正直、忘れられているかと思ってました(笑)2話読ませていただきましたが、続きが楽しみです^^更新頑張ってください！ (2020年12月17日 23時) (レス) id: c44f20117a (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - 晦由さん» 大変お待たせ致しました、あべさくのお話続編の方で書かせていただきました！全3話構成の予定です。ご期待に添えていれば幸いです。是非この作品をこれからもよろしくお願いいたします…！ (2020年12月17日 23時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいあ
| 作成日時：2020年11月21日 19時
