SOSが不器用でも気にしないから ページ29
🐶Side
デビューしたばっかりの頃、俺は全くと言っていいほどAくんと話さなかった。
唯一交わす言葉は挨拶ぐらいで、と言うか全体的にも全然話さなくて。
いつも周りを優先して、ニコニコ笑って周りの意見ばっかり聞いてて。そんな彼に正直イライラしてた。
例えるなら多数決で手をあげないやつ。1番卑怯じゃん。
だから俺はAくんの事が苦手だった。
ある日のダンスレッスン。
練習室の窓を覗けば槍が降ってるんじゃないかって勢いで窓とか壁に叩きつけるように雨が降っていた。
蓮「でー、ここの腕の角度を、───」
バチンッ！と急に音が鳴って、部屋が真っ暗になった。
翔「わ、停電！？」
次の瞬間。部屋全体が光って、一瞬だけみんなの顔が見える。
バキバキッとかズドーン！とか、そんな音。
結構近くに落ちたな。
拓「わあああッ！」
奨「拓実！」
大きい音が苦手な拓実くんはもう大パニック。
周りにいるみんなが駆け寄って声をかけて宥めてるのはわかる。
ガタタッ、ドンッ！
「え？ ちょ、誰？大丈夫？」
方向で言えば練習室の入口の方。入口付近に
は荷物とかホワイトボードとか置いてあったから、それに誰か足をひっかけたみたいな大惨事な音がする。
夕「……っや、」
「ゆ、Aくん？ どこ？ そこにいる？」
窓が遠くて自分の付近が全く見えない。
「そうだスマホ、」
みんな拓実くんの方に集まってるぽくて、荷物の方に居るのはたぶんAくんだけ。机に手を伸ばすと、また雷が光って。
拓「わあっ！」
拓実くんには申し訳ないけど、雷ナイス。光だけね。
音はマジで東京では聞いた事のないぐらい大きくて、岡山でもここまで大きいのはなかなかない。
見つけた誰かのスマホを掴んでライトをつける。
「ちょっと、Aくん」
ようやくライトを照らすと、そこには壁にもたれて蹲るAくんが。
ライトが直撃して、また雷かと勘違いしてビクリと体を強ばらせる姿に申し訳なくなった。
「大丈夫ですか？ 聞こえます？」
夕「ごめ、大丈夫、やから……大丈夫」
顔上げて無理して笑うAくん。
Aくんも苦手なのか。背中に手を置くと、呼吸が荒くなってる気がした。
「大丈夫じゃないでしょ。 ちょっと、誰か」
夕「やめて、誰も呼ばんで」
「は？」
夕「たくみの傍にいてあげて」
なんで。なんでまたそうやって他の人のこと優先するの。無理して笑いながらそう言うAくんに腹が立って、頭の中でなんか切れた。
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lilac(プロフ) - なすさん» 返信が遅くなってしまい、大変申し訳ございません！名前変換できるようにさせていただきました！ただし、1度作者よりで説明しました通り、お話の設定上"夕愛"の名前の設定でお話が進んでいきます。矛盾する場面もあると思いますがご了承ください。お願いいたします (4月9日 14時) (
レス) id: 7d23d1ee19 (このIDを非表示/違反報告)
lilac(プロフ) - レイさん» お返事遅くなり、大変申し訳ございません…！少しもうすこしわかりやすいように考えてみます、ご意見ありがとうございます！ (4月9日 14時) (レス) id: 7d23d1ee19 (このIDを非表示/違反報告)
なす(プロフ) - 名前変換したいです (3月25日 6時) (レス) id: dedfea958d (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 夢主のセリフは誰サイドであろうと名前の頭文字要らないな…と思いました。 (3月23日 22時) (レス) id: 1a788f23e1 (このIDを非表示/違反報告)
lilac(プロフ) - お返事遅くなりました！リクエスト承ります！ (11月26日 15時) (レス) id: d9605496df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：lilac | 作成日時：2023年10月18日 15時
