別々の道を ページ27
＿ザッ、ザザッ…ザッ
森を歩くその音は3つ。
「卿、少々良いでしょうか？」
後ろからソードの声がかかる。
「どうした？」
「Aはどこか調子が悪いのでしょうか？最近休みがちなのが気になります」
「私もそう思います、特に今日のAは少し元気がなかった気がします」
自分達と似た境遇にして、彼らを信頼してくれるA。
そんな彼女に情を掛けている二人は、最近探索に同行しないことが疑問に思ったのだろう。
「気にせずとも、別に体調を崩しているわけではない」
「ではどうして今回同行させなかったのですか？
差し出がましいのは承知ですが、今回の調査は人手があった方が良いと思います」
今回の依頼は、最近どうも森の獣が騒がしいからその原因を探って欲しい、といったものだ。
ソードの指摘は正しい。
広い森を探索するのに人手はあって困らない。
それに彼女は強い、今回の依頼に連れてこないことを疑問はに思うのも当然なのだろう。
だが、これからはそれではいけないのだ。
「ならば別れるとしよう。だが危険だと思ったら決して深追いせずに応援を呼ぶこと、良いな？」
質問の回答としては少しずれた答えだっただろう。
ソードとブレイドは少々訝しげにしたが何も言わずに頷く。
そして二人は私とはそれぞれ別の方向に進んでいった。
一人になると、油断は禁物だとわかっていても頭は別の事を考えてしまう。
Aはきっと、私が何も言わなければ着いてきてくれていただろう。
だがそれを私は残るように促し置いてきた。
……最近そんなことをしてばかりだ。
いや、Aはもう我々に協力する義務はない。
彼女は自分の道を歩んでいく。
それを、邪魔してはいけない。
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雪ごおり - (☆∀☆)メタ様カッコいいです…w頑張ってください！！ (2020年6月4日 10時) (
レス) id: a181824ba1 (このIDを非表示/違反報告)
渚 - ふくしあさん» 面白い！これだけ長く続くお話は濃いですねー (2019年7月29日 18時) (レス) id: 88dd243b5a (このIDを非表示/違反報告)
ふくしあ(プロフ) - すぴやなさん» ありがとうございます(*´ω｀*) (2018年4月2日 18時) (レス) id: 295c39c500 (このIDを非表示/違反報告)
すぴやな(プロフ) - d(´∀｀*d){ｲｲﾈ (2018年4月2日 17時) (レス) id: 55e82045e4 (このIDを非表示/違反報告)
ふくしあ(プロフ) - みつるんさん» ありがとうございます！そのように言って頂けて嬉しい限りです(*´∀｀)これを糧にこれからも頑張りたいと思います (2018年4月2日 15時) (レス) id: 295c39c500 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふくしあ | 作成日時：2017年10月6日 16時
