少女と剣士の物語 part2[星のカービィ]

船 ページ18

船に戻り、寝る仕度をする。

明日の朝早く、リトーのところへ向かう予定だ。

部屋の片隅には同じように寝る体勢のAがいる。

初めは同じ部屋に他の者がいる状況に違和感を感じていたが、もう慣れた。

『お疲れ様でした、メタナイトさん』

「あぁ、お休み」

いつも通り言葉を交わし、明かりを落とす。

彼女は相当疲れていたのだろう、早い段階で穏やかな寝息が聴こえてきた。




静かな部屋で、脳裏に映るとある記憶。

駆けつけた時には仲間は居らず、そこにいた多くの魔獣を相手取ったあの日。

魔獣はすべて倒したものの大怪我を負い、戦場の真ん中で死を待つしかなかった。

だが私は生きて帰った。

仲間の一人が、岩影で気を失っていたところを発見したと言う。

奇跡的な生還をしたあの日のことを、私はよく覚えていない…

あの日確かに忘れてはいけない何かがあったはずなのだ。

ぼんやりと考えていたものの、

聞こえる、静かな寝息につられるように、

意識は落ちていった。

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