手越、拾いました。 (ページ17)

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じゅうななにゃページ17

キスする、しない。

こんな戦いが1時間近く続いて。

頑なに拒否してたけど…

手越が、

手「ねぇ、そういや明日少プレのロケあるよ？」

そう言い、俺の表情を伺う。

それは、やばい…。

結局、口論は手越のその一言で勝敗が決まった。

とりあえず、一か八かやってみるという試み。

増「もし、戻んなかったら罰金な。」

手「ひええええ」

はぁ、ほんとに戻るんだろうな。

手越はゆっくり目を閉じてスタンバイ完了。

うわ、やっぱめっちゃ恥ずかしいぞ…

でも、ここでグダっても何も始まらない。

俺は意を決して手越に近付き唇に触れた。

そして、一瞬で離す。

手越は、、、あれ？

顔真っ赤。

さっきまでの余裕の表情はどこへ…？

増「照れてんじゃねーよ。」

手「はは、」

増「あっ！耳と尻尾！」

キスした趣旨を忘れる所だった。

俺は手越の耳をじっと見つめる。

すると、魔法が溶けたようにシュルッと耳が消えた。

従って、尻尾も。

手「わっ！取れた？」

増「マジでさっきの方法あってんのかよ。」

手「良かったあ。」

増「一安心。」

どちらからともなく安堵の声が漏れる。

もう手越猫に悩まされなくて済むのだ。

よし、あとは手越を追い出すだけ。