89振目:慣れ合うつもりはない ページ8
『あーららー、バレてたかー。流石は短刀だね』
そこから出てきたのは、先ほど闇堕ちから、彼等を救った、Aであった
薬「俺達が闇堕ちしても、大将は分け隔てなく助けてくれるのか?」
『何言ってんだ。
当たり前だろう?』
薬「そうか…。なら、例えば、もう救えない域にまで達したとしたら?」
『聞くまでもないな。私を誰だと思っているんだ?
もし救えなくなったとしても、鬼姫様に相談して、どうにかする。その方法で、私が死んでもな』
障子に寄りかかっていた彼女は、何処か遠くを見つめ、腕を組んだ
その言葉に薬研は何も答えずに、今剣の傷口を縫っていく
『安定は浦島にやってもらうわ。あとは頼んだぞ、薬研』
集中している彼の背中にそう告げ、彼女は部屋から出て行った
薬「あぁ。頼りにしてくれ」
彼女の気配が消えたと、わかりつつ、薬研は小さく呟いた
_____________________
『そっちはどうだ? 浦島』
本丸の中にある、もう一つの医務室に向かった
浦「大丈夫だよ! たんこぶ出来たくらいだから!」
中に入ると、丁度湿布を張り終えた安定と湿布類を箱に仕舞っている浦島がいた
『そうか、それはよかった。大丈夫か? 安定』
安「大丈夫は大丈夫だけど。ちょっとは手加減してよね。痛かったんだから」
アヒル口にして、拗ねた表情を浮かべる安定に彼女は豪快に笑う
『はっはっはっは! 仕方ないだろう? あれしかないと鬼姫様が言っていたんだ』
浦「でも主さん、もうちょっと優しくしてあげてね。結構腫れちゃってたから」
その言葉に彼も便乗して
安「ほら! ほら! 浦島もそー言ってんじゃん! 次やったら、マジで首落とすからね!」
なんて言って、刀を突き付けてくる
軽く目を閉じ、両手を上げ、降参の意を示す
『はいはい、次は手加減するさ。
だが安定、次はないぞ?』
薄く開けた目からは、ただならぬ威圧を感じた
安「ごめんなさい…」
『まぁいい。他の奴等も心配していたからな、謝ってこい。それから、今剣を連れて私の部屋に来い、いいな?』
安「う、うん」
そう言って、部屋から出て行った
浦「主さんは、恐い時もあるけれど、なんかすごくかっこいいよね」
安「そう…、だね…」
彼女の行った方向を見つめ、安定は、はぁ、とため息をついた
90振目:それで?何を切ればいいんです?→←88振目:俺に任せておけ
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浅葱 - 凄く面白いです!!更新頑張って下さい♪( ´▽`) (2016年12月3日 20時) (レス) id: d80fc865bb (このIDを非表示/違反報告)
海軍少佐(笑)(プロフ) - 宇真さん» そんな!!!!!!! お褒めに預かり光栄の限りです!!!!!!! 応援、ありがとうございます!!!!!!! (2016年5月6日 20時) (レス) id: e5fa4bd0ea (このIDを非表示/違反報告)
宇真 - すげぇ......クオリティたけぇ!!ヤバい!超面白かったです!更新頑張ってくださいね! (2016年5月6日 7時) (レス) id: d4e7b0622d (このIDを非表示/違反報告)
海軍少佐(笑)(プロフ) - 蛍丸Loveさん» ありがとうございます!!!!!!!!!!!!!! (2016年4月4日 12時) (レス) id: 652c187a69 (このIDを非表示/違反報告)
蛍丸Love - 超おもしろいです(≧ω≦) (2016年4月4日 12時) (レス) id: a5aa08454a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海軍中佐(笑) | 作成日時:2016年2月18日 23時