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あの騒動からまる1週間がすぎ、アリシラとエレンは週末の大半をこの前の巨木の下で過ごすようになっていた。
ここならとやかく言ってくる誰かさんもいないし、もしかしたら彼にまた会えるかもしれないという淡い希望があったからだ。
パンジーはあれからというもの、すっぱりと直接は関わってこなくなった。
グチグチとした陰湿な嫌がらせ行為はなくなり、アリシラもエレンもありがたいばかりだと思っていた。
しかし、それで終わらせる彼女ではもちろんなかった。
組分けの儀式の最中にアリシラがドラコを誘惑したと嬉々として吹聴したのだ。
それ以外にもパンジーがドラコと仲がいいことに嫉妬しているという考えを皆に植えつけるため、自分がアリシラの魔法薬に手を加えたのにもかかわらず、主語をアリシラに変えて自分の魔法薬にアリシラが手を加えたとみんなに言いふらした。
流石に組分けの儀式の件に関しては当のドラコが弁明してくれると思ったが、ドラコはその件に関しては全く口を挟んでこなかった。
このことを良いことにパンジーはドラコを悲劇の主人公のように扱い、スリザリン生からの同情を集めた。
このようなパンジーのアリシラに対する剥き出しの敵意によりスリザリン生の女の子達はアリシラと友好関係を築こうとは全くしなかった。
もちろんそんなアリシラに寮内での居場所があるわけがなく、こうして週末は巨木の下で過ごすようになったのであった。
「そういえば、1年生の何人かが興味があるって言ってくれたの。」
エレンがスネイプの長たらしいレポートを書く手を止めて言った。
巻き爪を治す薬の調合に関してのものだ。
エレンはたったいま思い出したかのような話し方をしたが、巨木の下に来てからずっと言いたかったことだったのだろうとアリシラはすぐにわかった。
「このままいけば、真実を知る人たちが週に2人のペースで増えるわ。」
エレンはパンジーの悪事に対して計画的な抵抗をしていた。
捻じ曲げられた真実ではなく、本当の真実を浸透させようと興味を持ったスリザリン生に真実を語っているのである。
といっても、興味を持ったスリザリン生の多くは中立的な立場を誇示している生徒で、真実を知ったからといって何かパンジーたちに対して反抗的な態度をとったりなどは全く期待出来なかった。
そんなパンジー抵抗活動にアリシラは全く関わっていなかった。
エレンが関わらなくて良いといったのだ。
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きむい(プロフ) - noppiさん» コメントしてくださり本当にありがとうございます😭更新は不定期になると思いますが、これからもよろしくお願いします。 (2022年7月17日 18時) (
レス) id: e08f4d945f (このIDを非表示/違反報告)
noppi(プロフ) - 更新まってます！！ (2022年7月6日 16時) (レス) @page18 id: b90efc2fe0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きむい | 作成日時：2022年6月12日 9時
