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「それか……君、この学校に入る?」
「えっ、学校に入るって……私が、入れるの?」
「うん。それに、学校制度の目的は違えど、内容はそんなに変わらないし…この世界に慣れるためには一番手っ取り早いと思うよ」
「へぇー…。でも、目的が違うってどういう…」
「この世界では、"戦争"があるんだ。自分の土地と民衆を持った限り、自分が王。だから、王の自分が自分の国を守るために戦争なんかもしなければいけない。でも、新しく入ってきた国だとまだこの世界のことがよく分かってないから、すぐに潰されてしまう可能性が高い。それを避けるためにあるのが"学校"。」
そこまで説明されて、首をひねる。
「…と言うと?」
私の言葉を聞いて、彼は"学校"についての説明を続けた。
「学校に入ると、戦争を仕掛けてきた国から自分の国を学校全体で守ってもらえるんだ。逆を言えば、もしこの学校に入っている誰かが襲撃されたりしたら、僕たちも参戦しなといけないってことになるんだけどね。まぁでも、学校には何百人もの王が在籍してるし、いくら大国であろうと何百もの国と戦いたいって物好きはそうそういないからね。まず襲撃されることはない。だから安全なんだ。一種の組織…連盟みたいなものかな」
「そうなんだ……。よく分からないけど、それなら私も入ったほうがいいのかな?」
「んーまぁ…、でも君は"土地"や"民衆"を持っていないからね。入ったからといって得はないと思うけど…。学校は、……楽しいよ」
「え…楽しい?が、学校が?」
「うん。さっき連盟みたいなものって言ってけれど、言っても基本は学校だからね。永遠にずっと学生だけど、同じ日なんて一度もないから…少なくとも、俺は今の現状に満足してる。すごく、楽しいよ」
……私は、この人が
ー…羨ましい……私は、学校が楽しいなんて、そんなこと思ったのはもう随分前だから……。
でも、もし…そんな風に思えるなら
「…学校、入ろうかなぁ…」
「本当?あー…えと、それなら手続きの書類とか持って来るけど、どうする?」
「じ、じゃあお願いしますっ」
「分かったよ。……ま、これから色々あると思うけど、よろしくね」
笑顔で差し出してくる少年の右手を、
「こちらこそ」
私は左手で受け止めた。
少年の手は、素直に温かかった。
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菜波(プロフ) - 初めてオリジナル見ました！とっても面白いです(^^)d更新頑張ってください！！ (2013年5月27日 20時) (
レス) id: 581295fc3e (このIDを非表示/違反報告)
桜蝶姫(プロフ) - 面白いっす！！自分だったらきっとここまで書かないでしょうｗ (2013年5月24日 20時) (レス) id: 6b7ce34b11 (このIDを非表示/違反報告)
＊りぃむ＊@Natsumi(プロフ) - 凄いです、とても面白いです(´｀＊)ここまで良くかけると尊敬しますｗこれからも頑張ってください、続き楽しみに待ってます＊ (2013年5月23日 23時) (携帯から) (レス) id: 5bbbbd63fc (このIDを非表示/違反報告)
メイプル・コルグエフ(プロフ) - オリジナルでここまで書けるなんて凄いです！がんばってください！！ (2013年5月23日 18時) (レス) id: 6725dd056b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cry | 作成日時：2013年4月8日 22時
