知らない世界 (ページ6)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:10,075 hit

・ページ6

廊下を進み突き当たりの扉を開け、こじんまりとした部屋に着く。

そこには、城に連れてきたコジマとまだ会ったことない人がいた。

コジマの襟には紫色の紋章、もう1人は橙色をつけている。

「まっさん！呼び出しどうやった？……あれ、君たち？コジケンが言うてた子は」

「タイセイ。この子らの件で呼ばれたみたいや」

3人はタイセイに会釈をする。

「手伝えって言われたん？いやでも、簡単にセイヤくん信じへんしな……」

「そう、信じへんから俺が呼ばれた」

「ちょっと、入口塞がんといて」

全員が扉の方を向けば、たくさんの剣が入った箱を重そうに運ぶ青年と顔立ちがはっきりとしている青年が立っていた。

紋章は緑と黄色。

「マサヤ、手伝うで」

マサカドが箱の片方を持ち、ふたりで部屋の中心へと運ぶ。

箱の剣をよく見れば、サイズごとに仕分けされている。

「君らがセイヤが言うてた子らな」

「はい、お世話になります」

西村が頭を下げる。

「じゃあ、早速やけど、これもって」

3人に剣を待たせた。

様々な形、大きさのものを何度も持たされる。

「うん、これやな。どうや？」

「どうって言われても……」

大西が困った様子で言う。

「まあ、使ってみなわからんよな」

声のする方、扉を見るとセイヤが立っていた。

同じツナギを着て、襟には赤色の紋章が付いている。

「セイヤ、居ったん。……せやな。今日、コジマとマサカドやっけ、出るの」

「おん、俺も行くわ。ついでにこの子ら連れてく、俺らの仕事見た方が早いやろ」

「どこに行くんですか？」

西村が二人の会話に入り込む。

「敵国のエスパーダや」

タイセイが答える。

「この国、クシフォスはエスパーダに太陽を奪われて、ずっと暗いままや。かつ、そのせいで作物も育たへんし、貧困がずっと続いとる」

「そんな……俺らで良ければなんでもします！」

當間が言うと、2人も頷く。

「みんな、ありがとう。じゃあ、早速行きましょうか。タイセイ、侵入経路はどうや」

マサカドの顔が穏やかだったのが険しさに変わる。

「バッチリや。警備に見つからんように穴作ったから」

「コジマ、行くでー！てか、手に何持ってんの？」

「今は内緒や、向こうに着いてからな？」

セイヤがコジマを呆れた目で見る。

「じゃあ、行ってくる。留守は任せた」

そうセイヤの言葉で6人は部屋を出た。