ライフ・オブリージュ5【暗殺教室】

ゲーム214 ページ14

.



『あれ、何。かっこいいって言われて照れた？』

「慣れてないから……」

『そっか、渚も上半身脱げば男らしいけど普通に服着てると女の子っぽいもんね。あ、私は絶対に男として認識してるけどね』

「……その割には夏休みの女装の時楽しんでたよね」

『男に女の服着せるのは誰だって楽しいよ、現に渚似合ってたし』




いや、似合っててもこれは嬉しくないんだけどなぁ。

それにしても、Aといると本当に殺し文句ばかり言ってくる、殺し文句製造機にしか思えない。上半身脱げば男らしい、男として認識してる……やっぱり殺し文句製造機だ。




『あ、そう言えば夏休みのリゾートの帰り、私渚とカエデがキスするって予言したじゃん？あれガチっぽい感じしない？』

「……そうやって僕を茅野に惚れさせる気なんじゃない？」

『うげっ』

「Aの言葉の器用さは分かってるよ、マジックの時と今回の事でね」

『うわ……その「僕だけは知ってる」的な発言はやめよ、２人きりだし勘違いしそうだしめったに照れない設定の私が照れるから』

「設定とか言わないでよ……。でも本当に分かってるのはクラスの中だと僕だけかも」

『……ごめんまた枕借りる』

「また！？」




ヤベェ、破壊力ヤベェ……と言っているAは下世話モードに入った時のよう。ベッドで枕に顔をうずめて足をバタバタさせている、ねぇ人のベッドなんだけど。


しかもまた興奮するって言葉が聞こえるんだけど。




『はい、一応収まった。渚の匂い大好きめっちゃ好み』

「……Aって、天然たらしだよね」

『それは渚だね、分かる？私あんたがタイプなんだよ？』

「僕だって身長以外はタイプだよ？」

『……分かる？本当は何回か惚れかけてんだよ？』

「僕だって何回か惚れかけたよ？」

『実は今かなーり心臓バクバクいってるよ？』

「奇遇だね、僕もだよ？」




そう一言一言言うに連れ、僕等の距離は縮まっていった。今では目の前にAの顔がある。こうしてじっくりAの顔を見る事なかったけど、本当整ってるなぁ、目も綺麗だし。


しばらくの沈黙。

最初に声をあげたのはAだった。




『……はい、ギブ。もう目を逸らさせて、破壊力ヤベェマジパネェ。渚は危険人物、カエデに知らせよう』

「僕ももう限界、Aは綺麗すぎる」




トドメ刺すなよ、とまたベッドに言って枕に顔をうずめるA。


少し本音を言った事で、僕等の距離は縮まった。


.
渚、誕生日おめでとう。

ゲーム215→←ゲーム213

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す