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カチッカチッ、と
時計の針の音だけが響いていた


「今の――――――」


沈黙を破り口を開いたのは岩泉くんだった



「俺に出来るのは……及川についての相談に乗ることじゃない」


「えっ」


「……松川のことになら乗ってやれるぞ」






そう話す岩泉くんの顔は

とても



痛そうで





「いつから……」

気づいてた?




「さぁな、ただ最近のお前ら見てたら―――」


誰だってわかるだろう
気づかないのは当人たちだけだ




「………っ」


なんで、どうしてそんな顔で笑うの

なんでだよって、怒ってくれればいいのに
嘘ついたのかって、責めてくれればいいのに






なんで




「さて、相談に乗るとは言ったが」


「俺から言えることは一つ、いや二つか」



笑顔から一変
真剣な顔をした岩泉くんがそこにいた

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作者名:ゆう | 作成日時:2018年9月24日 1時

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