永瀬くんは、ニセのプリンス様【2】 (ページ7)

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たまにバイト先にも買いにくるし

さすがに1人でファミレス入れなくて

私を無理矢理連れてきたとか？

廉「アホか。ちゃうわ。」

あ「じゃあなに？」

廉「元気ないから」

あ「え？だれが？」

廉「お前や、お前。お前以外誰がおんねん」

あ「へっ？」

私の…ため…？

顰め面でフンっと鼻を鳴らし、

窓の外に視線を向ける永瀬くん。

テスト勉強もそうだったけど、

女嫌いとか言いつつ、

なんだかんだ気にかけてくれてる辺り

根は優しい性格なのかな。

優しさが不器用すぎじゃない？

廉「たまに上の空ん時あるし

分かりやすいくらい愛想笑いかますし。

いつもみたいにお前に強く当たれへんし。

俺の調子が狂うねん。」

あ「ご…ごめん…」

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…まさかバレてたとは。

頑張って表に出さないように、

この人には気付かれたくなくて

普段と変わらない態度でいたつもりだったのに。

そんな不自然だったかな。

廉「なんや。テストで母ちゃんに怒られたんか。

せやけど全教科点数悪くなかったはずやろ。

俺が教えてたんやし。」

あ「それは…うん。まぁ…」

確かに点数は過去一よかった。

毎回赤点ギリギリだったのに

今回は平均点超えていた。

当然お母さんに見せたらすごく喜んでくれたし、

その日の晩ご飯は私の好物ばかりだった。

…問題はそこじゃない。

テストが問題なんじゃない。

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