永瀬くんは、ニセのプリンス様【1】 (ページ49)

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文化祭以降から自分の様子が変だ。

これは擬似恋愛。

特に深い意味はない。

なのに、どうしてこんなに心臓が忙しいんだろう。

あ、もしかしてこういうことに免疫ゼロだから？

不意打ちなんてされたことなかったから

こんな過剰反応しちゃってるのかな？

多分そういうことだよね？

いや、きっとそうだ。うん。

そうに違いない。

廉「…、蓮見さん！」

あ「は…はいっ！？」

完全に我を忘れてたところに、

名前を呼ばれ、一気に引き戻された。

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あれ、どうしたんだろ。

廉「先行っとって。」

あ「う、うん…？」

取り合えず頷いてみたものの。

けれど、永瀬くんの背後に立っていた女の子を見て

すぐに状況を理解した。

…なんだ、また告白タイムね。

忙しいねぇ～モテる男は。

女の子と横に並んで歩く後ろ姿を見送りながら

寂しいなんて思ってしまった気持ちには

気付かないフリして、一人図書室へ向かった。

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