永瀬くんは、ニセのプリンス様【1】 (ページ47)

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もっとスパルタに教えられるのかなって

思ってたテスト勉強。

意外にも優しくて。

自分の勉強もしつつ私が分からないところを聞けば

嫌な顔せず丁寧に教えてくれた。

あ「ねぇねぇ、ここって…、」

…って。寝てる？

頬杖立てて静かに寝息を漏らしていた。

あ「おーい。永瀬くーん」

そーっと声を掛け、顔の前で手を上下に振ってみせたり

頬をツンツンしたり、軽く摘んでみたり。

…全く起きる気配がない。

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やっぱ顔整ってるなぁ。

うわ、毛穴一つもなくない？

スキンケア何使ってるんだろ。

それにしても綺麗な寝顔。

きっと女嫌いじゃなかったら

今頃彼女とっかえひっかえしてそうだし

女には困らないはずなのに。

もったいない気もする。

なんで女嫌いなんだろう。

ジーッと寝顔を眺めながら

ふとそんなことを考える。

今まであまり深く考えないようにしてたけど、

やっぱりたまに考えてしまう。

すると閉じていた目がいきなり開いて

あ「きゃっ」

寝ていたはずの彼と目が合った。

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あ「ちょ、おっ、驚かさないでよっ」

一瞬心臓止まるかと思った。

さっきまでちょっかい出しても

起きなかったくせに。

廉「なに。」

あ「べ、つに？」

永瀬くんの寝顔に見とれてたなんて

絶対言えない。

廉「つか眠。帰るか。」

あ「あ、うん」

腕を上げ、背伸びしながら大きな欠伸をして

教科書とノートを片付け始めた。

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