永瀬くんは、ニセのプリンス様【1】 (ページ5)

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prince05 ページ5

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「やったぁ〜！！！」と万歳しながら

喜ぶ郁美を見て思わず頬が緩んでいると、

突然、クラスの女子達の視線が廊下に集中して

一気に騒がしくなった。

郁「えっうそ…！」

何事かと郁美と一緒に廊下の方へ視線を向けると

パチッと合う、目。

廉「あ、いた。蓮見さーん」

女子が騒がしかった原因は、噂の永瀬くんだった。

綺麗な顔をこちらに向けて

私の名前を呼ぶと

一斉に刺さる、女子の視線。

郁「ちょっ、はーちゃんのこと呼んでない！？

いつからそんな仲になってるの！？」

あ「いたい痛いっ。

別に仲良くなんかないんだけど」

興奮気味の郁美はバシバシと

容赦なく私の背中を叩きながら

郁「なにモタモタしてるの！

早く行ってきなよ！」

私を無理矢理椅子から立たせて、

早く行くよう催促された。

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あ「私になにかご用でも…？」

貴方に呼ばれたせいで

周りの視線がすごく痛いんですが。

廉「これ、蓮見さんのちゃう？」

あ「え？どうしてこれを…」

胸ポケットから取り出してきたのは

淡いピンクのハンカチだった。

廉「やっぱ蓮見さんのやったんや。

昨日水飲み場に落っことしてたで」

あ「あ、ありがとう…」

廉「ほな、またな」

落としたハンカチを渡した後、

サラッと頭ポンポンして去って行った永瀬くん。

その瞬間、周りが更に騒がしくなった。

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郁「なに今の！！ねぇ！！なに今の！？」

その後、郁美だけでなく、

その場にいたクラスの女子に囲まれ、

問い質されたのは言うまでもない。

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