永瀬くんは、ニセのプリンス様【1】 (ページ4)

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prince04 ページ4

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「はーちゃん」

あ「んー？」

「なんで永瀬くんって

あんなイケメンなんだろうね。」

教室の窓から昇降口に入ってく永瀬くんを

うっとりした目で見つめるのは、

高校入学と共に仲良くなった郁美。

彼女もまた、永瀬くんに虜の一人だ。

あ「あー…うん。そうだね」

1日1回のお決まりコントのようなこのやり取り。

さすがに毎回反応するには飽きてきて

段々と棒読みにもなってくる。

本人はそれでも気にしてないみたいだけど。

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郁「はーちゃん今日部活なかったよね？」

あ「え？うん…まぁ」

嗚呼、嫌な予感。

この流れはもう大体予想つく。

郁「じゃあ放課後一緒にー…「やだよ」

…まだ最後まで言ってないよ」

あ「どうせ永瀬くんの部活一緒に

見に行こうっていう誘いでしょ」

部活の始まりから終わりまで

きっちり付き合わせられる私の身にもなってよ。

結構しんどいんだから。

郁「そこをなんとか～！

一人で見に行けないの！」

あ「やだ」

両手合わせて必死に懇願する姿を横目に

躊躇することなく、ピシャリと拒否をする。

郁「帰りにパルム奢るからお願いっ！」

あ「えぇ〜」

アイスで釣るのはズルくない？

郁「おねがーい。ねっ？」

必殺の上目遣いでめげずにお願いする彼女に

「はぁ」と一つ溜め息を吐いて、

あ「はいはい。分かりました」

見事に根負けした。

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