永瀬くんは、ニセのプリンス様【1】 (ページ18)

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郁「だから遠くから見てるだけで十分っていうか、

目の保養になるし。まぁあくまで私はね。」

あ「なるほど…」

郁「でも永瀬くんに対して過激派もいるから

気を付けてね。」

あ「…過激…派？」

初めて耳にする言葉に動かしてた口が止まり、

美味しそうにおにぎりを頬張る郁美を

目を丸くして見つめた。

郁「永瀬くん公認なのか非公認なのかは

分からないけど、ファンクラブがあって」

あ「ファンクラブ！？」

もはやアイドル扱いされてるじゃん。

さすが、学校の王子と呼ばれてるだけある。

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＿＿「永瀬くんが好きすぎる故に

何するか分かんないから。」

その後「本当に気を付けてねっ、はーちゃん！」って

郁美に何度も釘を刺された。

釘を刺されたと言うより警告…？

そこまで言われたらそれはそれで怖い。

彼女役っていつまで続ければいいんだろう。

出来れば面倒な問題が起こる前に

やめたいんだけど…。

今からやっぱ撤回みたいなこと言ったら

キレられるかな。

…いや、確実にバラされるな。

あ「はぁー…」

水飲み場で部員のドリンクを補充していると、

「まだ？」

後ろから聞き覚えのある声が降ってきた。

振り返るとタオルを首にかけ、

サッカーのユニホーム姿の永瀬くんが

眉間に皺を寄せて突っ立っていた。

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