ブリリアント【宝石の国】 (ページ11)

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星夜の黒い子、夜の赤い子ページ11

日が暮れ、暗くなり、月の浮かぶ下を歩く2人の宝石。

制御出来ない毒液ゆえに夜に閉じ込められ、毎晩見回りをしているシンシャと彼に寄り添うようにしているコロラドアイトだ。

全ては弟(シンシャ)が寂しくないように。1人で夜に閉じ込められることのないように。

｢シンシャは夜が似合うねぇ｣

｢そんなことない。兄さんだって…兄さんの方が似合う。黒いけどキラキラ光って星空みたいだ｣

｢知ってるぅ？赤い星ってあるんだよぉ、すごくよく見えるんだぁ

僕たちお揃い、星の宝石だよぉ｣

シンシャは褒めるのが上手だねぇ、と言って他の宝石は滅多に見ない素手で撫でてやる。

彼とは異なり水銀を出すだけでなく身体自身にも強い毒を持つコロラドアイトは頭以外の全身を布で覆っている。ゆえに素手で触れられるのは同じく毒性を持つシンシャだけだ。

褒められてむず痒いのか、しかしまんざらでもないのかシンシャは甘んじてそれを受け入れた。