復讐劇２ ページ10
⋆
ダンスを一緒に踊るもの＿＿＿すなわちパートナー決めが今目の前で行われている。
お姉さまは顔の端正なお方に片っ端から声をかけているよう。
リィ「私と踊らなぁい？」
「いや、、、遠慮しておきます、自分のようなものなんて、、、」
……遠回しに拒まれておりますが。
私は書類と見比べて適当に眺めている。
誰と踊ったって任務に関係はないし。
額に手を当て、大きなため息をつくと書類に大きな影が落ちた。
ユラ「あっれ〜？お嬢様はお決めにならないんですか〜？」
頬に手を当て、にやにやとしながらこっちをのぞき込んでくる。
殴りそうになるのを抑え、漏らしてしまった。
『どうでもいいの＿＿＿任務に関係はないし』
その一言を待っていたかのように、間髪入れず答える。
ユラ「＿＿＿なら、僕と踊りませんか？」
予想外というか、なんというか。
でも待てよ？
顔はとても整っている。
背も高い。
愛想もいい。
もしかしなくても、すごくいい人材なのでは…
『…その話、のったわ』
彼に目を合わせ、目を細める。
彼は肩をはねさせ、そっぽを向いてしまった。
その後すぐに、オーディションに来てもらった人には申し訳ないのだが帰ってもらった。
『…にしても、良かったの？ユラは』
せわしなく動いていた足を止め、ユラの方に向き直る。
彼はきょと、としてにぱっと笑った。
ユラ「お嬢様がいいんなら、僕はどうでもいいんですよ」
…本当に、いつものいたずらさえなければモテるのに。
また、遠い自室に向けて足を動かした。
***
セミの合唱がひときわ大きくなったころ、私たちはダンスの復習をしていた。
といってもほぼ完璧なのだが。
『ユラもすごく上手になったわよね』
ユラ「えぇ？ありがとーございますー」
『もうちょっとしっかりしなさいよ』
背中をぐっと押し、日光に当てると焼けるーと言いながら避難してきた。
実行まで、もう少しかぁ…
それまでに「＿＿＿ユラと恋仲にならなきゃだわよ」
『ユラ、何変なこと言ってるのよ』
そんな変な話し方したことない、と肘で小突くと横に転がった。
何がしたいのかさっぱりだ。
＊＋＊＋＊
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桜の穂 - しゃみぃさん» ありがとうございます！！更新頑張ります〜！ (2022年12月1日 21時) (
レス) id: f612835adc (このIDを非表示/違反報告)
しゃみぃ - とても面白くて一気読みしちゃいました！！更新頑張って下さい！！ (2022年12月1日 20時) (レス) id: c984097aec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜の穂 | 作者ホームページ：http://towa
作成日時：2022年8月12日 22時
