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ライアを前にニッコニッコ笑顔になったチャニョルヒョンは
「眼鏡！ レア！ 」
と、嬉しそう。
それにひきかえ、ライアことAは萎縮しているのか元から小さな体が更に小さくなっている。
「俺、聞きたい事あったんだ。ティーザーでさ、あれ何て言ったの？ 顔がアップになった時の」
「……始動」
Aが背伸びして俺に耳打ちした。
チャニョルヒョンに伝えると、起動か移動かでセフンさんと言い合いになったっていう話からMV、歌番組、雑誌、何から何までチェックしている話などを興奮気味に1人で話し出した。
通訳、特にする必要無かったな。
チャニョルヒョンがそんなんだから、最初は縮こまってたAも笑顔になってる。
夏が来て、Aが話せる様になったらチャニョルヒョン喜ぶだろうな。
それに、Aも芸能界で友達が出来るだろうし
きっと今より仕事が楽しくなると思う。
「ヒョン！ こんなとこにいたんでとぅか？ 」
「あ、セフン。始動！ 始動だって」
「何言ってるんでとぅか、いきまとぅよ」
「待って待って、ライアちゃん！ ありがとう！ ジミンまたな」
呆れた顔をしたセフンさんに連れて行かれたチャニョルヒョンに手を振って横を見ると、深くお辞儀しているA。
「え、そんな頭下げる？ 」
セフンさんは軽くペコってしてくれたけど。
「せ、先輩には礼儀正しくしろってジミンが言ったんでしょー」
「……まぁ、そうだけど。……あのさ、さっき何があった？ シウミンさんと」
「何も無い」
掛けてた眼鏡を外してふぅっと息を吐いたA。
緊張したのかな。
「何も無いのに泣かないだろ。それに……カードって。返せみたいな事言ってたけど」
「カード？ あ、違う違う。ガトーだよ。わたしがさっき食べてたお菓子」
「お菓子？ 」
「あのね、廊下に落ちてたから拾って食べちゃったの。そしたら、それシウミンさんのだったらしくて返せって。……ケチだよね。あんな売れっ子な癖して」
「それ、マジな話し？ 」
「うん。わたしも信じられないよ。お菓子1個でさーしかも差し入れのやつでしょ……」
真っ直ぐ俺の目を見て話すA。
嘘をついている様には見えない。
「うーん、、、落ちてるもん拾って食べるって小学生……なあ、その眼鏡は何で？ 」
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作者名：115 | 作成日時：2017年5月4日 8時
