ライアーガール〔愛を失くした嘘つきは〕3 (ページ44)

今日:19 hit、昨日:0 hit、合計:105,264 hit

5 ページ44

ユンギさんはああ言ったけど寝れる筈なんか無かった。

Twitterを開けば、沢山の言葉の暴力がわたしの目に飛び込んでくる。

こんなの気にするなんて馬鹿みたいって思ってたし、今でも思ってるけど……

はぁ、、、

ジョンデに迷惑かけるの、これで何度目なんだろう。

冬にエクセル界隈を騒がせたジョンデと女の写真。
公式から何の発表も無いまま、沈静化していた物がここに来て掘り起こされるなんて。

2人で写っていてもジョンデとわたしに友人以上の特別な関係なんて無い。

ただジョンデの上着を借りて、ドラッグストアに行った帰りに撮られてしまった一枚。

そもそも2人で行動した事が間違いだったわけだけど、これ撮った犯人分かっ、、、

＿＿＿＿ベッキョンさんと消えたってのが広まった後にライアが付き合ってるのはチェンさんだって言う奴がTwitterに出てきて

え、まさか……

あの女また？まだベクの事好きとか？

すっかり忘れてた昔の恋敵が頭に浮かぶと、深いため息を吐かずにいられなかった。

＿＿＿＿全部ベッキョンさんに払って貰ってるからって

日本人のわたしが韓国で生活出来ていたのは、ベクの力だった。

甘やかされて愛されて、幸せを貰って

なのに逃げた。

自分1人で生きて行く事を選んで、

誰かの重荷にならない人間になったつもりでいたのに、

そんなのはただの自惚れで、勘違いだったんだ。

『何で言うの？秘密だって約束したのに』

グクにラインを送るとすぐに既読が付いて返事が返ってくる。

『ごめん、口が滑った』

はあ、、、

『ジョングクが精力剤大量購入してたって掲示板に書き込んでやるから』

『そんなの誰も信じないからやめとけ。ごめんって』

社長に初めてメンバーを紹介された時、わたしの目は既にジミンにしか向いて無かったから、隣のイケメンがわたしを見て驚いてるなんてどうでも良かった。

ジョンデと行ったドラッグストアで、接触した人間が、まさかアイドルだったなんて考える訳ない。

それもグクから言われなきゃ、記憶の底に埋まったままだったと思う。

まあグクの方は、見ず知らずの女に精力剤を勧められて、数日後にジョンデの新しい彼女だってその女の写真がネットに上がったもんだから、凄く記憶に残ってたみたいだけど。

＿＿＿＿頼む！あの日の事は忘れて

人見知りのグクと、早くから打ち解ける事が出来たのは、そのデリケートな問題のおかげだった。