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「大丈夫そうだな」
「え……」
「ジミンと喧嘩してるみたいだから、今日上手くやれないんじゃないかって、余計な心配だったわ」
よしよーしと頭に乗る手。
普段は皆んなと戯れてるわたしを少し離れた所から笑って見てたり呆れてたり、そもそもユンギさんの目に入ってない、とか思うくらい素っ気ないのに今日こんなにも距離が近いのは……
そっか。
優しい……。
「本当は全然大丈夫じゃないです。仲直りの仕方、分かんないから」
マンションに帰っても、ドアの前で座ってるジミンは居ない。
忙しいのは知ってるけど連絡も来ないし、避けられてるのか事務所でも全く合わない。
「ジミンもな〜、仕事だって割り切れよなぁ」
「ん？ 」
「テヒョンとキスしたから怒ってるんだろ？ そもそも、Aに手出してるジミンのが問題でそっちに怒りたいくらいなのに」
……やっぱり寝てたのバレてるよね、そりゃあんな嘘信じるわけ無いか。
でもユンギさん違うんです。手出したのは、わたしだから。
「それじゃなくて、他の事で……ジミンは、全く何も悪くなくて、わたしが……わたしが全部悪い」
自分からちょっかいかけて、奇跡的に好きになって貰えて、期待させて、それからやっぱり要らないなんて、全面こっちが悪い。
本番前だって言うのに暗い気持ちがどっと押し寄せる。
相手を傷つける事しか出来ないわたしは、やっぱり恋愛する事に向いていない。
「じゃあ簡単なんじゃない？ 」
髪を撫でていた手を止めて、ユンギさんがニコッと笑う。
「何が簡単なんですかぁ、重い問題なんですよこれは」
「Aが悪いんだろ？ 悪い事したら謝る。それだけじゃん」
「そうだけど……っでも、許してくれなかったら？ ジミン変なとこ頑固だし」
「それはジミンが決める事で、今考えてもしょうがないだろ？ まだ起きてない悪い事考えてどうすんの」
「……確かに」
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作者名：115 | 作成日時：2017年5月4日 8時
