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「え、それってCM見てだよね？ 」
「違いまとぅ。もっと前、チャニョルヒョンがライアの特集の番組、テレビで毎日の様に垂れ流ししてた時でとぅ」
「え？ え？ そんな前から？ おい、セフンなんで言わないんだよ！ 」
だって面白いからとあっけらかんとチャニョルに言い切ったセフン。
待って、なんで？
誰も気付かなかったのに。
ジョンイン、カイは何で分かったんだろう。
今日来てるんだよね、なんか会うの怖いや。
カイだけじゃない、しうちゃんだってギョンスだって、もちろんベクにも本音を言うなら会わずにいたい。
はぁ……でもギョンスのカード返さなくちゃいけないし。
……それ、問題はそれよ。
社長はこの仕事すっごい稼げるとか言ってたけど、それは売れてからの話で、わたしはまだまだ貰えるお金少ないし、つかった分、全部返せとか言われても無理だ。
どうにか切り抜ける方法を捻り出すしかないよなぁ。
「ライア〜っあ、おはようございます」
「え！？ なんで？ なんで？ 」
楽屋の外にユンギさんが現れた。
長身2人をかいくぐって、ユンギさんに駆け寄る。
「ちょっと時間空いたから。今日初出しだろ？ 」
え！ え！ え！
今日砂糖なの？ 塩じゃなくて砂糖の日なの？
「ユンギさああああん！ 全然大丈夫じゃないんです！ デカイのに囚われるし、マネオッパに放ったらかしにされるし、髪の毛引っ張られるしー！ 」
必死に訴えたら、顔が優しくなってヨシヨシと頭を撫でられる。
あれ、いつにもなくフレンドリー。
「話す練習しようか」
うん、うんうん！ 同意すると、ユンギさんがチャニョルとセフンに「準備するので」と頭を下げ、楽屋から出る様に促してくれた。
そうだよ、テテとのキスの事をMCに振られるのは分かってるから、上手い返しを考えなきゃで他に気を揉んでる暇なんか無い。
サヨナラ〜と2人の背中に手を振ると、セフンが立ち止まりクルッと振り返った。
「ヌナは、ヒョンのこと心配じゃないの？ 」
「…………ヒョンってどのヒョン？ 」
わたしの答えに信じられないといった顔をしてから、その場を去って行った。
あーあ、セフンに嫌われた。
でも仕方ない。
別れた男の事まで心配する余裕なんて「ヌナ？ 」
ん？
「なんでヌナって呼ばれてんの？ セフンさん年上だろ？ 」
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作者名：115 | 作成日時：2017年5月4日 8時
