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「これで、ッ、どうだ！体内電気！！！」
引きずられながらも鬼太郎は体内電気で反撃する。その身から発せられる凄まじい電撃によって辺りは金色に光った。あまりの眩さにAは反射的に目を瞑る。
「やった！鬼太郎の体の100万ボルトの電気なら！」
「じゃが、あの技は…！」
ただでさえ強い鬼太郎が引き摺り込まれるなら、相手も相当な妖気を持つ妖怪なのは間違いない。
側溝に遮られ、さらに体内電気によって近づけないため、戦況をいまひとつ知ることが出来ないAは歯痒さを感じながら見守った。
暫くして電撃が止み、目玉おやじは堪らず側溝に向かって走り出す。
「鬼太郎〜！だ、大丈夫か！」
ようやく側溝から鬼太郎が這い出てきた。全身水浸しになり、所々に藻が絡み付いている。彼は息を切らしながら地面に仰向けになって倒れ込んだ。どうやら体力を激しく消耗し、疲労困憊のようだ。
激しい外傷はないようでひとまず安堵したAも、目玉おやじ同様に急いで鬼太郎のそばに駆け寄った。
「鬼太郎！」
「父さん、だ、大丈夫ですよ…」
「ほら、いま身体を起こしてやるからな」
Aは力が上手く入らない鬼太郎の背中を支え、ゆっくりと起こしてやる。
「ありがとうA。でも、今の妖怪は？」
「Aの勘通り、水の妖怪らしいの。じゃがお前の電撃で逃げていきおったわ！」
「はぁ、そうですか…」
すっかり消えた妖気に、鬼太郎も安堵して力無げにホッと息を吐く。
「しかし本当に大丈夫か鬼太郎？」
「大丈夫ですよ、父さん」
「ったく、肝が冷えたぜ…」
「Aも心配をかけたね」
「全くだぜ」
鬼太郎たちが軽く言葉を交わしていると、少年も目が覚めたのかゴホゴホと咳き込む声がした。
視線を向ければ猫娘とクロに介抱されている少年が、苦しげに咽せていた。咄嗟の出来事だったため、水飲んでしまったのだろう。何はともあれ命に別状はないようだ。
「ゴホッ、う、ゴホッ…！」
「ほらー、しっかりしなさいよ」
「ゴホッ、…？ぼ、ぼくは…、？」
「感謝してよね？助けてあげたんだから」
少年を支える体勢によって必然的に猫娘と彼の顔の距離が近づく。少年は自身を助け、尚且つ極めて近いその距離間に堪らず顔を赤らめた。
「あ、ありがとう…」
ぽーっと惚ける少年の心情を察したのか、猫娘はすぐさま金色の目を見開かせ、「ニャア゛ア゛ァアッ！」と鋭い眼光で少年を威嚇した。
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瑠璃 - 新しい話読ませてもらいました！この小説の夢主の性格が他の夢主と違う所がすごく好きです！無理せずマイペースにこれからも頑張って下さい(*^^*) (4月5日 12時) (
レス) id: 2399b502ed (このIDを非表示/違反報告)
はなこ(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます！まさか読んでくださる方がいると思っていなかったため、とても嬉しいです。マイペースに頑張ります！ (4月4日 11時) (レス) id: 6d88c11cf9 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 今まで読んだ5期の夢小説の中で、一番好きです！これからも応援しています！ (4月4日 11時) (レス) @page29 id: 2399b502ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなこ | 作成日時：2024年3月28日 1時
