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状況と目玉おやじの言葉をうまく飲み込めず、猫娘は「どういうこと…！？」と聞き返した。
「替玉じゃ！この男は操られていたにすぎん！」
「それじゃあ、本物の夜叉は…！？」
替え玉であった男が掴んでいたカーテンの金具が次々と外れていく。ガチャガチャとした耳障りな金属音と共にカーテンが落ち、舞台裏が顕になった。
そこには、ステージの騒動を聞いているはずにもかかわらず、未だにヴァイオリンの演奏を続ける小夜子がいた。
「小夜子さん…！？まてよ、Aはどこに…！」
状況を徐々に理解しはじめる鬼太郎を見て、小夜子は挑発的に笑った。その笑顔は人間以上の恐ろしさを感じる。
「罠に嵌ったのは_____」
小夜子の美しい長髪が不自然にたなびく。ぶわっと彼女の頭上で広がった髪の毛の隙間からは、妖しく光る目が現れた。
「鬼太郎、貴様の方だ！」
小夜子の髪の毛の中から別の男の声が響いた。夜叉が真の宿主としていたのはあのギターを持っていたファンの男ではなく、小夜子の方であったのだ。つまり、最初から最後まで鬼太郎たちの作戦は夜叉に筒抜けになっていたのだ。
「まさか、小夜子さんが夜叉…！」
「鬼太郎！猫娘！聴いてはいかん！今度の奴の武器はヴァイオリンじゃ！」
姿を現したということは本気でこちらを襲おうという合図に等しい。目玉おやじは慌てて鬼太郎たちに注意を促す。
「耳栓しているから、大丈夫よ！」
「性懲りも無く現れやがって！今度は許さないからな！」
耳栓をしているため夜叉の音色は直接は届かない。正体が判明した今、夜叉から小夜子を引き剥がせば勝機はある。鬼太郎が攻撃しようとした矢先、別方向から長い髪の毛が鬼太郎の首元を締めるように絡みついてきた。
「ゔッ！？こ、この髪は……！まさか！」
「そのまさかだぜ、鬼太郎」
髪の毛の元を辿ってみれば、そこにはAがいた。彼女は鬼太郎をギッと鋭く睨み、小夜子同様に挑発的に笑っていた。
「A…！？くそ、耳栓をしてたはずじゃあ…！」
「その小娘の魂は貴様らが無駄に奔走していたあの晩、既に我が手中に収めていたのだ！」
小夜子の部屋の中なら夜叉の音色は直接届くまいと思っていたため、一昨日の晩、唯一Aだけは耳栓をしなかったのだ。
鬼太郎は自身の慢心に心中で後悔する。
「ほらほらどうした鬼太郎ッ！！あたしを攻撃してみなよ！」
Aが伸びた髪の毛で鬼太郎の首を更にキツく締め上げた。
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瑠璃 - 新しい話読ませてもらいました！この小説の夢主の性格が他の夢主と違う所がすごく好きです！無理せずマイペースにこれからも頑張って下さい(*^^*) (4月5日 12時) (
レス) id: 2399b502ed (このIDを非表示/違反報告)
はなこ(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます！まさか読んでくださる方がいると思っていなかったため、とても嬉しいです。マイペースに頑張ります！ (4月4日 11時) (レス) id: 6d88c11cf9 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 今まで読んだ5期の夢小説の中で、一番好きです！これからも応援しています！ (4月4日 11時) (レス) @page29 id: 2399b502ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなこ | 作成日時：2024年3月28日 1時
