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四人が声を潜めて言い合う中、「あの…」と佐竹が怪訝そうな顔をした。ねずみ男たちは慌てて愛想笑いをして誤魔化し、「ではそろそろ本題に!」と話の続きを促した。

「とにかく迷惑な話です…。その奇妙な病気にかかったのがたまたま、小夜子のファンというだけで警察が訪ねてきた」
「こりゃァもしマスコミにでも嗅ぎ付けられたら、大変な騒ぎだ」
「そうなる前に、解決していただきたい…。明後日には初のソロコンサートもあるんです!」

 「コンサート?」鬼太郎が何気なく小さく繰り返す。すると、応接間に繋がる階段から「佐竹さん!お客様?」と若い女性の声が響いた。一同が声の方へと顔を向けると、そこには長い髪が特徴的な美しい女性が立っていた。

「月野小夜子たんだ〜っ!」

 現れたアイドル的存在にねずみ男は目にハートマークを浮かべだ。彼はまるで演説でもするかのように、小夜子に向かって「えー、この私が来たからにはもう大丈夫!」と雄大に語りかける。

「必ず貴方を守ってみせます!」
「頼もしいわ」
「いや、それほどでも〜!」

 階段を降りながら小夜子はねずみ男に返事をする。
 ふとAはそんな彼女の視線に違和感を覚える。視線こそはねずみ男を見ているはずだが、どこか別のもの、いや、鬼太郎の方を見ている。Aはちらりと視線だけを鬼太郎に向けるが、彼は特に気にしてはいないようだった。


「小夜たんの為ならたとえ火の中水の中!たとえどんなことが起きようとも」
「それより、一つ質問が」

 鬼太郎が延々と続くねずみ男の愛の言葉を遮って小夜子に話しかける。ねずみ男が「おい!」と不満の声を上げたが無視をした。

「なんでしょう?」
「最近変なことはありませんでしたか?例えば、何かを見たとか、聞いたとか」
「そういえば、ギターの音が…!」
「ギター…!」

 夜叉は音色を使って相手に催眠術をかけ、魂を抜き取る。妖怪の正体は夜叉で決まりだろう。

「夜練習していると外で誰かがギターを…。まるで、私の曲に伴奏するみたいに」
「小夜子!そんな話は初耳だぞ!

 知り得なかった事実に佐竹は声を上げたが、小夜子は特に危機感を抱いている様子ではなかった。

「特に大したことじゃないと思って…。私のファンの方じゃないかしら」
「そうかもしれません。ただし、そのファンはかなり危険な奴かも…。恐らく奴の本当の狙いは小夜子さん、貴女です!」

 鬼太郎の言葉に、小夜子は怯えた表情を浮かべた。

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瑠璃 - 新しい話読ませてもらいました!この小説の夢主の性格が他の夢主と違う所がすごく好きです!無理せずマイペースにこれからも頑張って下さい(*^^*) (4月5日 12時) (レス) id: 2399b502ed (このIDを非表示/違反報告)
はなこ(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます!まさか読んでくださる方がいると思っていなかったため、とても嬉しいです。マイペースに頑張ります! (4月4日 11時) (レス) id: 6d88c11cf9 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 今まで読んだ5期の夢小説の中で、一番好きです!これからも応援しています! (4月4日 11時) (レス) @page29 id: 2399b502ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はなこ | 作成日時:2024年3月28日 1時

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