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鬼太郎が目玉おやじを手に乗せて地面へとそっと下ろしてやる。すると、鬼太郎は近くにいたAを呼び寄せた。
「A！父さんたちを守っててくれ！」
「あぁ？鬼太郎、何をやるつもりだ」
怪訝な顔をするAに鬼太郎はそっと耳打ちをした。それを聞いたAは驚いたような表情で鬼太郎を見る。しかし、彼は覚悟を決めた顔をして彼女を見つめるだけだった。
「正気か？それで本当に、お前が助かるのか？」
「分からない。けど、僕がやらなきゃ。もしうまくいかなかったその時は、A、頼んだよ」
その頼みは鬼太郎からAへの信頼の証だった。そう言われてしまったら、彼女も覚悟を決めるしかない。
二人のやりとりについていけず、目玉おやじはあたふたとする。
「なに！？何をするつもりじゃ、鬼太郎！」
「こうするんです、よッ！！」
脱いだ下駄を両手に持った鬼太郎が、地面を蹴って跳躍する。
「鬼太郎！」
「無茶じゃ！」
彼はがしゃどくろの頭まで高く飛び上がり、その下駄を額へと思い切り叩きつけた。その衝撃によってがしゃどくろの身体はよろめき、後ろに倒れる。しかし、その空いた口から再び手が何本も飛び出して、鬼太郎の四肢に巻きついた。
「うわぁあああああッ！！！」
鬼太郎の叫び声と共に、彼の生気ががしゃどくろの手によって吸い取られていく。鬼太郎の身体はみるみるうちに痩せ細り、ミイラのように干からびていった。
そしてがしゃどくろは枯れ木のようになった鬼太郎の体をそのまま飲み込んでしまった。
「き、鬼太郎…！」
「そんな…！」
「とほほ…ッ、鬼太郎ぉ…！」
ねずみ男、猫娘、目玉おやじがその光景を目の当たりにし、絶望感に打ちひしがれる。だがそんな彼らをがしゃどくろは待ってくれない。
「くそ、ッ、おい！お前ら！あたしの後ろに下がってな！」
Aがねずみ男たちに呼びかける。Aに言われた通り、彼らは慌てて一斉に彼女の後ろ手へと回った。
「コイツらに手出しはさせねぇぞ、がしゃどくろ！」
「フン、西洋妖怪の小娘風情が…！！」
Aとがしゃどくろが対峙する。彼女は妖力をつかって出現させた水を大きな槍のように変化させ、その鋭い切先をがしゃどくろに向ける。
「一気に貫く！！」
「やれるものならやってみよ！その槍もろとも貴様も飲み込んでくれるわ！」
Aが槍を放とうとしたその矢先、がしゃどくろに異変が起こった。
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瑠璃 - 新しい話読ませてもらいました！この小説の夢主の性格が他の夢主と違う所がすごく好きです！無理せずマイペースにこれからも頑張って下さい(*^^*) (4月5日 12時) (
レス) id: 2399b502ed (このIDを非表示/違反報告)
はなこ(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます！まさか読んでくださる方がいると思っていなかったため、とても嬉しいです。マイペースに頑張ります！ (4月4日 11時) (レス) id: 6d88c11cf9 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 今まで読んだ5期の夢小説の中で、一番好きです！これからも応援しています！ (4月4日 11時) (レス) @page29 id: 2399b502ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなこ | 作成日時：2024年3月28日 1時
