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「はぁ、はぁッ、おやじぃ〜!何なんだよこの妖怪は!」

 階段を焦って登り、屋上へ着く頃にはねずみ男はひどく息切れをしていた。

「まだ分からんのか。がしゃどくろじゃよ」
「が、がしゃどくろぉ…ッ!?」
「そうじゃ。亡者の集合体で、一度怒らせたら最後。相手の生気を喰らい尽くすまで治らん奴じゃ」
「な、なんだって!?鬼太郎、A、なんとかしてくれよ!!」

 目玉おやじから告げられるその妖怪の正体に、ねずみ男は恐怖で戦慄く。鬼太郎たちに助けを求めている途中で、鬼太郎の妖怪アンテナがピンッ!と立った。

「妖怪アンテナが…!」
「妖気じゃ!しかも異様に強い!本体が出てきおるぞ!」
「ひぇえぇえ〜〜ッ!!」

 妖怪アンテナが本体がいる方へと指し示す。すると、「いい加減にしろ、貴様らッ!」と地面を揺るがすような嗄れた低い声が轟いた。

 一同は声の主の方へ視線を向ける。ついさっきまで建物の一部だった箇所が、一瞬で巨大な髑髏へと変化した。

「あいつが、がしゃどくろか!このビルそのものがヤツの体の一部だったのか!」

 ビルから巨大な骸骨が姿を現し、鬼太郎を潰さんと手を地面ごと叩きつけた。鬼太郎は飛躍してそれを瞬時に躱し、髪の毛針をがしゃどくろの頭に目掛けて放つが、先ほどの脆く砕けた手とは違い全く効かなかった。

 続いてAが妖気を具現化させ、大剣を創り上げる。それを用いてがしゃどくろの身体を斬りつけるが、刃を通さず全く歯が立たなかった。

「クソッ!どんだけ硬いんだよコイツ!」

 焦るAが油脂を顔に滲ませる。鬼太郎も同じく策を考えていた。

「(奴の身体は鋼並みの硬さだ…!どうすれば良いんだ!なんとか内側からダメージを与えられれば…!)」

 叩きつけられた手は、コンクリート製の地面を難なく砕く破壊力があった。これではいくらリモコン下駄や髪の毛針、Aの攻撃をもってしても決定的なダメージは与えられないだろう。

 どうするか、そう考えていると、猫娘と共に屋上の端に追いやられたねずみ男が叫ぶ。

「た、助けてくれがしゃどくろ!!見逃してくれ!生気だったらよ、その、鬼太郎とAのを吸えよ!」
「なんですって!?この恩知らず!!!」

 怒った猫娘がねずみ男に飛び掛かって引っ掻く。

「ぎゃぁぁああッ!!?ビルが崩れる前にこいつに殺される!!」

 ねずみ男のその発言に、鬼太郎はふと作戦を思いついた。

「父さん、降りていてください!」

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瑠璃 - 新しい話読ませてもらいました!この小説の夢主の性格が他の夢主と違う所がすごく好きです!無理せずマイペースにこれからも頑張って下さい(*^^*) (4月5日 12時) (レス) id: 2399b502ed (このIDを非表示/違反報告)
はなこ(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます!まさか読んでくださる方がいると思っていなかったため、とても嬉しいです。マイペースに頑張ります! (4月4日 11時) (レス) id: 6d88c11cf9 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 今まで読んだ5期の夢小説の中で、一番好きです!これからも応援しています! (4月4日 11時) (レス) @page29 id: 2399b502ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はなこ | 作成日時:2024年3月28日 1時

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