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会社に侵入して間も無く、夜も更け始めた館内はほとんど消灯され不気味な暗闇が広がっていた。
 次なる犠牲者が出る前に鬼太郎たちがあちこちを回って妖怪を探す。上階へと続く階段を登っていると、突然ねずみ男と思わしき男性の悲鳴が響き渡った。

 “うわあぁああーーーーーッ!!"

「ッ、これはねずみ男の声だ!」
「とうとう姿を出しやがったな!行くぞ!」
「ホンットに世話が焼けるんだから!」


 鬼太郎たちがねずみ男の声の方へと走っていくと、そこには白骨化した手が扉の方から長く伸び、ねずみ男を自身の元へと引き摺り込もうとしていた。

「いーやーーーッ!!だーーれーーかーーッ!!!」

 ねずみ男が力負けする寸前で、鬼太郎がリモコン下駄をその骨の手へと向かって飛ばした。下駄は勢いよく骨へと衝突してカシャンッ!と音を立てて砕け散る。

 手が砕けた拍子にねずみ男は地べたに放り出される。自分を助けんと飛んできたリモコン下駄を視界に入れ、彼はその操り主である鬼太郎を見上げた。

「き、鬼太郎…!!」

 まさか喧嘩別れした自分を助けにきてくれるなんぞ思ってなかったねずみ男は目を丸くさせた。
 驚いている暇もなく、扉の向こうから次々と骸骨の手が伸びてくる。すると、どこからか飛ばされた水が手を次々と鋭い矢のように撃ち落としていった。その攻撃の仕方は見覚えがありすぎる。

「ったく、無事で良かったぜ、ねずみ男」
「A…!な、なんで!?…ッ、うおおああっ、」

 Aが妖力を水に変えて矢のように弾き飛ばしていたのだ。扉の向こうを睨むAと鬼太郎をよそに、ねずみ男は何者かによって少し離れた安全な場所へと引っ張って移動させられた。

「猫娘!?お前なんで!?」
「やっぱりアンタ妖怪に関わっていたのね!助けにきたんだから、感謝しなさいよ!」

 猫娘がねずみ男を叱り飛ばしている間にも、次々と骨の手が鬼太郎たちを捕まえようと迫り来る。

「外へ逃げろ!!」

 鬼太郎とAが手たちを蹴りをいれて砕いている間に、ねずみ男は言われるがまま階段を降りようとしたが、下からも手が伸びてきた。

「もう無理だ!!」
「じゃあ屋上へ!」


 下の逃げ道が塞がれているならあとは上へと行くしかない。鬼太郎たちは屋上へ続く階段を急いで駆け上がっていった。

 館内はいつの間にかどこもかしこも禍々しい妖気で満ちていた。

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瑠璃 - 新しい話読ませてもらいました!この小説の夢主の性格が他の夢主と違う所がすごく好きです!無理せずマイペースにこれからも頑張って下さい(*^^*) (4月5日 12時) (レス) id: 2399b502ed (このIDを非表示/違反報告)
はなこ(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます!まさか読んでくださる方がいると思っていなかったため、とても嬉しいです。マイペースに頑張ります! (4月4日 11時) (レス) id: 6d88c11cf9 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 今まで読んだ5期の夢小説の中で、一番好きです!これからも応援しています! (4月4日 11時) (レス) @page29 id: 2399b502ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はなこ | 作成日時:2024年3月28日 1時

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