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ねずみ男は自身の金持ちぶりを好き放題妖怪たちに見せびらかした後、なんと鬼太郎の家に行きたいと言い出した。鬼太郎としても断る理由も特に無いため、Aも連れて家へと招いてやった。
「ちと早いが、風呂に入ろうかのぅ。鬼太郎、湯を沸かしてくれんか？」
「はい、父さん」
鬼太郎は水を瓶から汲んで、鉄瓶を囲炉裏にいるつるべ火にかける。目玉おやじの好みの温度になるまで数分と掛からぬだろう。
「すぐに風呂に入れるおやじが羨ましいぜ、まったく」
Aは溜め息混じりに呟いた。未だにねずみ男にかけられたオーデコロンの匂いを気にしているのか、彼女は自身の服や腕の匂いをしきりに嗅いで確認していた。
「ねずみ男も謝れよ、Aに」
「ハンッ！この高貴な香りが分からねぇのが悪いんだよ」
鬼太郎がじとりとねずみ男を見上げる。しかし、ねずみ男は鼻を鳴らしてふんぞり返った態度を見せた。
そんなやり取りをしている間にも、早速鉄瓶の口から湯気が吹き出る。鬼太郎は目玉おやじの茶碗に湯を注ぎ、お馴染みの彼だけの風呂の出来上がりだ。
目玉おやじは嬉々として風呂に入り、その丁度いい湯加減に「ふぅ〜…」と気持ち良さげな声をあげた。
「ちゃぶ台に茶碗の風呂…、何十年経っても変わんねーなぁこの家も」
風呂に入る目玉おやじを見下ろしながらねずみ男は言う。
「そろそろ本題に入れよ。何の用だ？」
「勿体ぶらねぇで言いな、ねずみ男」
腰を落ち着けた鬼太郎とAがそう告げると、ねずみ男は待ってましたと言わんばかりにニヤリと笑い、ドシンと音を立て勢いよく床に座り込んだ。
「決まってんだろ鬼太郎、A、親友のよしみでさ、俺がお前らを部下に誘おうってんじゃねぇか」
「部下だぁ？」
「俺だけこんなにリッチになっちゃあ悪いっつーか！なんつーかぁ、ねぇ？」
それを聞いた鬼太郎は、呆れたように笑った。
「ふっ、なんだ、結局自慢しに来ただけなのか」
鬼太郎から思うような反応が得られず、ねずみ男は顔を顰めて彼に反論した。
「フンッ！おめぇらの生き方は古ぃんだよ！これからは人間に媚びないとやってけないぜ！妖怪なんてのは今や滅びゆく存在なんだ！人間社会の方がはるかに化物じみてらぁ！パソコンのキー叩いただけでなんでもできちまうんだぜ！？妖怪なんてのはもう」
最後までねずみ男が言い切る前に、目玉おやじは自身が入っていた風呂の湯をねずみ男の顔面に向かってぶちまけた。
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瑠璃 - 新しい話読ませてもらいました！この小説の夢主の性格が他の夢主と違う所がすごく好きです！無理せずマイペースにこれからも頑張って下さい(*^^*) (4月5日 12時) (
レス) id: 2399b502ed (このIDを非表示/違反報告)
はなこ(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます！まさか読んでくださる方がいると思っていなかったため、とても嬉しいです。マイペースに頑張ります！ (4月4日 11時) (レス) id: 6d88c11cf9 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 今まで読んだ5期の夢小説の中で、一番好きです！これからも応援しています！ (4月4日 11時) (レス) @page29 id: 2399b502ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなこ | 作成日時：2024年3月28日 1時
