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特製の砂によって水が吸収され、水虎の体が徐々に小さくなっていく。
「父さん、例の札を！」
「ふぅ、やっとわしの出番じゃ。よっと、」
白石の頭に乗っていた目玉おやじは、背負っていた札を広げようとする。
「すまんがちょこっとしゃがんでくれんかの？」
「は、はい」
目玉おやじが白石で水虎に近づき、札を貼ろうとする。これで事件は一件落着だとその場にいる誰もが思ったその矢先、空に浮かんでいた分厚い雲から突然雨が降り始めた。
「ッ！雨が…！」
ポツポツと落ちてくる水滴に、Aは空を睨んだ。
「い、いかん！下がるんじゃ！再び水虎が水を吸えば…！」
「ど、どうしてこんな肝心な時に！！」
雷の轟音と共に、辺りは大雨になり始める。その多くの水を得たことにより、水虎は先ほどよりも一回りも二回りも大きくなって復活した。
「何と言うことじゃ！水虎が無限の力を手に入れたとなれば…！」
「もうわしらにはどうすることもできん！」
水虎は身体から水でできた触手をいくつも伸ばし、Aの四肢にぐるぐると巻き付けた。
「ッ、A！」
鬼太郎がAへと腕を伸ばすが、彼が彼女の手を掴み取る前に水虎は自身の方へと引き寄せる。
「なんという奴じゃ、水虎め…！同じ水妖怪のAを呑み込み、妖力を奪い取る気じゃな！」
「A！くッ、この雨を何とかしなきゃ…！！」
何か策はないかと考えを巡らしていると、巨大化した水虎の重さに耐えきれなくなった屋上の床が沈み、下階にある校舎にかけて広がる大きな穴が空いた。
「重さで床が…！雨とAの妖力で大きくなったのか！みんな、掴まるんだ！」
このままだと全員が落下し水虎に飲み込まれてしまう。鬼太郎に従い、皆瓦礫に掴まって何とか落ちないようにぶら下がった。
「このまま、お前の好きにさせてたまるか！」
これ以上水虎が水を吸わないよう、鬼太郎が霊毛ちゃんちゃんこを屋上に向けて放つ。巨大な横断幕のように広がったちゃんちゃんこは、雨をも通さなぬ壁の役割を果たした。しかし、水虎も負けじとちゃんちゃんこを突き破ろうと触手で攻撃する。
「鬼太郎！いかにちゃんちゃんこといえど、いつまでも持たんぞ！」
目玉おやじの声を振り切り、鬼太郎は水虎へ向かって飛び込む。
「(分かってますよ父さん…！Aのためにも、今はこれに賭けるしかないんです！)」
水虎が大口を開けて、鬼太郎を飲み込んだ。
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瑠璃 - 新しい話読ませてもらいました！この小説の夢主の性格が他の夢主と違う所がすごく好きです！無理せずマイペースにこれからも頑張って下さい(*^^*) (4月5日 12時) (
レス) id: 2399b502ed (このIDを非表示/違反報告)
はなこ(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます！まさか読んでくださる方がいると思っていなかったため、とても嬉しいです。マイペースに頑張ります！ (4月4日 11時) (レス) id: 6d88c11cf9 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 今まで読んだ5期の夢小説の中で、一番好きです！これからも応援しています！ (4月4日 11時) (レス) @page29 id: 2399b502ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなこ | 作成日時：2024年3月28日 1時
