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『うげっ』
「うげ,とはなんだ。ずっと思っていたが君年上に対して失礼な部分がないか?」
『はぁ…そりゃなるでしょうよ』
今日授業のはずが担任は風邪を引いてしまって今日は1日自習になった
周りを見たらレモンはきのこ…いや,マッシュ・バーンデッドとフィンとかそこら辺で過ごすみたいだし他の人も別のことをやるらしいから1人で図書室に来たら
『サボりですか』
ア「僕がそんなことをするわけがないだろう。授業の一貫で本を借りに来ただけだ」
『ですよね〜』
ははっ,と乾いた笑い声(棒)を出しながらAは彼…アベル・ウォーカーを見向きもせずに本棚へ向かう
せっかくだし今日は研究に時間を潰そう,動物学の…どういう子を調べよう?
なんて考えてたらふとうさぎの絵が描かれてる本に目がいった
うさぎ……うさぎ……やっぱ似てるな
ふっ,と口角を上げながらアベルとウサギの図鑑を見比べると当の本人は首を傾げる
『(ほんと全然それらしくないのに何か似てるんだよなぁ…それにずっと昔にどこかで会った気がする、なんか懐かしいな…)』
ア「……僕の顔に何かついてるか?」
『別に?ただうさぎさんだなって』
ア「は………?」
あっと…怒っちゃうか?つい本音言っちゃったけど何か怖い気がしない。なんでか知らないけど
ア「う,うさぎ…?僕が?………そんなこと一回しか言われたことがないんだが…」
『やっぱあるじゃん。だって白いしローブももふもふだし。それになんかね〜……うん,うさぎ』
ア「………適当だな。昔全く同じ事を言われたのを思い出したよ。君みたいな子に言われた」
『へぇ,もしかして前世うさぎ?
なんか今のお前,肉食獣をも束ねるうさぎって感じっていうか…その響きだったらすごく可愛いのに』
ア「…………」
こんなにズバズバ言ってくる後輩に少し目を見開くアベル
『……うさぎさんって,昔弱者に優しかったでしょう?だってうさぎさんだし』
ア「…!!」
その瞬間,彼特有の目がギョロリとこっちを向く
ア「…何を根拠に言っている?」
『勘ですよ。うさぎさん,あの時はちょっとヘイトが溜まりましたけど根っからの悪人かって言われるとそれはなんか違う気がするんですよね。まぁそれでも敵は敵ですから
ねぇうさぎさん?』
ペラリと本を捲る彼女は薄く笑っていた
『別に私,貴方は嫌いではないんですけどね』
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壊(プロフ) - ……ラブちゃんめっちゃ関西弁喋っとるやん笑笑 (3月14日 16時) (レス) @page37 id: 4287a5d613 (このIDを非表示/違反報告)
ありさん(プロフ) - 雨曇り侑さん» 本当ですか!?ありがとうございます!!頑張って描かせていただきますね!! (3月10日 3時) (レス) id: d57e220c95 (このIDを非表示/違反報告)
永楽@めあたゃ愛す - …言葉選びにセンスを感じる…これは…伸びr伸びてたー(棒) (3月9日 22時) (レス) id: f169115c31 (このIDを非表示/違反報告)
雨曇り侑(プロフ) - ありさんさん» この作品を読んでくれてありがとうございます!!イラストですか!?!?勿論っていうか寧ろこちらからお願いしたいレベルです是非是非お願いします!! (3月9日 21時) (レス) id: 1988c176de (このIDを非表示/違反報告)
雨曇り侑(プロフ) - そこらへんの草さん» コメントありがとうございます!!自分,かっこいい女の子が好きなのでそう言ってもらえて嬉しいです…!! (3月9日 21時) (レス) @page1 id: 1988c176de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨曇り侑 | 作成日時:2024年2月23日 17時