ＢＡＳＥＢＡＬＬＧＩＲＬ ２

眠れない…。 ページ46

「ふう…。んっ。」


寝返りをうって、時計を見る。
夜の２時。
部屋は真っ暗でベッドは温かい。いつもならすぐに眠れるはずなのに、目を閉じても息苦しくて眠れない。





冷蔵庫に入ってる水を取って飲みながら、スマホを開く。



�犧篷棔∪箙ツ粥�１人５打点！！��



「…なんでかな。」

見たくないときに限って目に入る。
まるで、









俺を見て。









そう言ってるみたい。
嫌でも頭に入ってくる。


好きって何かわからないのに。
野球だけでいいのに。
でも、勇人は違う。

私の答えを求めてる。


私にとって、勇人はどんな存在？


最初は、女の私を見下してる最低な奴だと思った。
けど、謝りに来てくれたとき真っ直ぐな人なんだと思った。
食事に連れてってくれて、あまり喋らない私なのにたくさん面白い話をしてくれた。


〈俺はお前を尊敬する〉


開幕してからしばらくたっても、私を


�狃�だから��


そう言って、批判してるところがたくさんあった。今も続いてるけど…。
何回目かの食事で、少し愚痴をこぼしてしまったとき、
勇人が言ってくれた。

〈お前の努力はみんな知ってるやろ。好き勝手言われて、辛くなるかもしれんけど、チームの人とか、球界の人は分かってんねん、人一倍頑張ってる事。〉

そのときの勇人は、
キャンプのときに私を助けてくれたひよこさんみたいだった。


最初はあんなにひどかったくせに。
ホントはかなり真っ直ぐで、優しくて。
頼もしい。





「…人って、複雑。」







恋って、
愛って、
人って、









難しすぎる。






恋なんて、しないと決めたから。





ずるいよね。









あなたはどこに行ってしまったの？









私をおいて。









「…思い出しちゃったよ。」








バカみたいに、ずーっと昔の事を。









私の初恋を。

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