それってどういう……？ ページ47
「待てって」
立ち上がった私の手を掴んで、逃がさないようにする藤浪くん。
彼はどうしてこんなに勘がいいのかしら。
しかも私が触れてほしくない事に限って。
「どうして？ 座ってちゃランニングはできないわよ」
「話したあとでやったらええ」
「他にもやることあるじゃない」
「時間はいっぱいあるやろ。座れって」
ほんとに勝手ね。
振り解こうにも彼はしっかり掴んでいるみたいで、ビクともしない。
……そうだ、これで騙せるかしら。
騙すなんて少し気が引けるけど、許してね。
「痛いわ！ 離して！」
「あっ、ごめ……」
藤浪くんが動揺した隙に、素早く手を離す。
「優しいんだから、フジナミ君」
そう言ってニコリと笑いかけると、しまったって顔をする。
「さっさと走りましょ」
座っている藤浪くんに背を向けて走り出す。そう言えば一緒に走ろうって誘っちゃったんだ。でも彼の事だし多分ついてくるわよね……？なんて思いながら走っていたら。
「What!?」
いきなり後ろから肩を引っ張られて、バランスを崩す。
体は反転して目の前には藤浪くん。
そして目が合ったと思った瞬間には、私の胸倉は両手で掴まえられていた。
「なんなのよ！」
「それは俺のセリフや！」
あまりの横暴さにさすがの私もカッとなる。
けれど彼は何故か、私以上に怒っているみたい。
「どういうことよ！ なんであなたが怒ってるワケ！？」
「怒るやろ！ 俺はお前を心配してんねん！ 寝てへんみたいやし、目も赤いし腫れとるし！ なんかあんなら話せや！」
「私あなたに心配してって頼んだ？ 勝手に心配して勝手に怒ってるだけじゃない！ なのに私が悪いの！？」
(あぁ、私ってかなりサイテーね)
目を見開いた藤浪くんが、つかんでいた手を片方振り上げる。
それは彼にとって命と同じくらい大事な右手で。
私にその手を使う価値なんてないのに。
どうせ痛みなんて分かんないし。
ほんと、勝手で優しい人。
その先の展開は手に取るように分かるから、せめて受け入れないと。そう思って振り下ろされる直前に私は目を瞑った。
…でも、痛みはおろか殴られた衝撃すら感じなくて。
変わりに、近くから鈍い音がした。
「お前！ Aに何してんねん！」
そして引き寄せられる体。
「え？」
目を開けてそこにいたのは、
私を抱き寄せているふみと、
少し赤くなった頬をこっちに向けて、顔を逸らす藤浪くんだった。
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優希(プロフ) - softさん» 私、虎の勝ち負けで体調変わるから。負け続けた時、熱だしたからね。今は勝ってるから、出てないけど。応援するしかないよ。 (2018年5月26日 13時) (
レス) id: 250acda05a (このIDを非表示/違反報告)
soft(プロフ) - 優希さん» 最近負け続きだったからちょっと悲しかったけど(´・ω・`) 応援するしかないよね！ (2018年5月26日 13時) (レス) id: 94ac0ee185 (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - softさん» そうだね、これからもずっと応援しよう。勝っても、負けても、虎命だから。 (2018年5月13日 9時) (レス) id: 250acda05a (このIDを非表示/違反報告)
soft(プロフ) - 優希さん» うん！ 阪神タイガースもずっと応援しようね！ (2018年5月13日 0時) (レス) id: 94ac0ee185 (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - softさん» お久し振りです、お互い体に気をつけて頑張ろうね。 (2018年5月12日 23時) (レス) id: 250acda05a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：soft | 作成日時：2017年7月27日 0時
