貴方を僕にください。 (ページ18)

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さえぎられた言葉。＋α ページ18

゜

「スチョン、終わったよ。着替えてくるね」

「うん。店の前で待ってる！」

ﾊﾞﾀﾝ

あああああ！
好きって自覚した途端
めちゃくちゃ緊張した！
さっきの会話だってほんとやばかったし
何なんだよ全く！
恋って疲れる！！

「ヘヨンさん、あの人彼氏ですか？」

だ、誰！？

「あっ、ドンヒョク！！
違うよ！そんなんじゃないよ！！」

ドンヒョクはジェミナと同じ学校の子。
馬鹿なんだけど、めちゃくちゃ信頼できる。
お調子者だけど。

「またまたあ～。
僕に隠しごとしても無駄ってこと知ってますよね？」

「…初めて聞いたんですけど。」

「…まあ、当たって砕けろですよ。
ヘヨンさん、あの人のこと好きでしょ」

何でわかるの！？

「だって顔赤かったし」

もうこれは正直に言うしかないかもな…。

「…うん。好きだよ。
問題はいつ言うかなんだよね…。」

「それはまあタイミング大事ですよ。
ヘヨンさん結構奥手だし。
テヨンさんの時もそうでしたし(笑)」

あー…、テヨンね。
そんなこともあったな～。
最後は喧嘩して別れたっけ。

「あれは酷かった」

「結局、喧嘩別れでしたしね(笑)」

やべ、スチョン待たせてるんだった。

「じゃあもう行くわ！」

「…ですよ。」

「え！？何か言った！？」

「あ、いえ。何でも。お疲れ様でした！」

「そか。じゃ！」

ﾊﾞﾀﾝ

扉を閉めて待ってる人の元へ。

「ヘヨン！遅かったじゃないの～」

あ、ほっぺ膨らましてる。可愛い。

「寒いね」

「ね」

「手、冷たいね」

「冷たい」

「…温めてあげる」

ｷﾞｭ

これって恋人繋ぎじゃん。

「ん？何？僕の顔何か変？」

「えっ、あ、いや、何でもない…」

私、今どんな顔してたのかな。

「あそこのベンチ座ろっか」

何話されるんだろ…。

「ヘヨン、あのね、
この前のことの話なんだけど…」

その時、

「ヘヨン」

誰かにさえぎられた言葉。
スチョンみたいに優しくなんかない。
聞き覚えのある尖ったように冷たい声。

「テヨン…」

神様、ひとつだけ願いを叶えてください。
どうか
「よりを戻そう」
なんて言われませんように。

────────

(DH side)

゜

俺はヘヨンさんが好きだ。
でもヘヨンさんには好きな人がいるみたい。
タイミングが大事なんて言ったりして。
何してんだろ、俺。
最後に一言、俺は言い放った。

「好きですよ。」

この言葉は一生届かないんだろう。

恋で泣くのなんかこれが最初で最後だろうな。

。