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ギュッと花を握ると白雪は私を見ながら「意図的にこの花を選んで、印をつけた頁に挟んだはずです」と言った。それに対し頷く私
オビも頷いた。グッと泣きそうになるのを押さえた白雪に私は思わず涙が出そうだった
エ「……四人は行方知れずだ。誰と誰が一緒にいるのかも最早わからないが、誰も戻らなければ騎士団に報せるよう家の者に言ってある
俺達は近辺を捜索しよう」
そして近辺を捜索した私達は、特に何も無い事しか分からなかった
家の周辺では無いってなるとな…
オ「中和薬の為の温室だとしたら人目を避けられる場所かね…。カゲヤどのが
ものを隠す時の傾向とか、特定の方角にこだわりがあったとか知らないんですか?」
エ「そんな偏った傾向知らないよ。息子がいる事も話さない人だよ」
白「!! 上から見れば
日が差す場所にあります」
バッと一瞬で崖の上を登る。下から「うっそ…」と言うエイセツどのの声が聞こえたが構ってる暇は無い
木の上に登って遠くを眺めていると
林の中から、キラッと光るのが
──────!
貴「行こう!当たりよ白雪!!」
崖から飛び降り、私は光の方向へと走って行った
NOside
「ここにあるんだな?」
カ「ええ。すべて」
A達が温室を見つけた頃 カゲヤ達は既に温室の前へと辿り着いていた
中に入り、リュウの頭を覆っていた袋を取った男。そして視界が明るくなったリュウは戸惑いながら男たちを見つめる
「小僧。お前、薬に詳しいな?」
チャリ…と男の手の中にはリュウの称号が。息を詰まらせたリュウにカゲヤは眉間に皺を寄せた
「短剣を持っているのを見つけた時に預かった。この女が薬にならんものを入れないか見ていろ
少しでも妙だと思ったら言え。
ここから無事に出たいならな」
ドンッとカゲヤの背中を押した男は「始めろ」と合図を放つ。
「使う物は全て書き出せ。
小僧もだ。わかるものは書いていけ」
カ「………」
そして、カゲヤは作り始めた
作り終えたものにリュウは目を見開く。それに気づいた男は「それは?」と問いかけた
カ「……必要なものよ」
そして器を持ち
カンッとリュウの目の前に置いた
「飲め。毒ではないなら飲んでみせろ」
リ「………」
リュウは器を持ち、ゆっくりと飲んだ
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作者名:かっちゃん | 作成日時:2023年5月5日 16時