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残してくれた道を ページ5

NOside


「リエラとヨヅミは別々に捕らえたそうです。
ヨヅミと居たルギリア伯爵の家来も捕らえましたが、伯爵の行方はわかりません」

「……。
リエラとヨヅミが消えれば伯爵は何も証せまい。用が済んだら、必ず計画の通り処分するよう伝えろ」





ゆっくりとグラスに入っている水を飲む男。そして顔を顰めながらボソッと声を放つ



「ルギリアめが…。
面倒事には関わらんような素振りをして…」





その直後 ガタンと音が鳴り響く。
キイと開いた扉を見つめた男は目を見開いた



そこには、ツルバが立っていて驚きながら椅子から立ち上がる




ツ「失礼。
急ぎの用件で勝手にあがらせてもらいました」

「ベル…ガット………。
……当主か……!?それとも、」

ツ「ツルバ・ベルガットです。何度も会っているのに見分けていないとは呆れますね
だから兄の作った基盤も扱いきれないのですよ」

「………!」




ツ「掌握出来ず、露見させ
もう収拾も出来ませんね」

「…………。…何故…」

ツ「何故ここに来たのかと?
昨夜から報告に戻らない配下達がいるでしょう。見覚えがあったので今 私が預かっています」







顔を真っ青にする男にツルバは静かに睨む






ツ「あの香水を利用し
動かしている人と金について


全て話して下さい」


「─────…。トウカ様が作った…と言うなら、貴殿は当然知っているはずではないか?」


ツ「知りません。私が知っているのは
兄のものに手を出した人間を、どう処分すればいいのかだけです

貴殿も知っているはずではないか?」


「─────…ッ、」




恐怖で後退りする男は手を前に出し、慌てながら口を開いた





「待て!話そう。香水は試験段階だった!
私はトウカ様とこの秘密を共有していた。そしてもう一人の共有者が…、いずれトウカ様が戻られた時の為、磐石にしておく必要があると言って

私はそれに協力していたのだ」


ツ「兄の為……。
つまり儲け話に乗ったのですね」


「何を…。無礼ではないかベルガット卿」


ツ「先程の報告は?リエラ夫人は兄と通じていた人物ですが…。
夫人と騎士ヨヅミは、…中和薬の提供者と香水の中毒者ですか?」


「……そうだ。夫人はトウカ様に従っていた
だから我々に協力させる為、ヨヅミが必要だったのだ」






ツ(………。人質…。やはり血縁か)



















その直後 廊下から「あなた!あなた!!」と叫ぶ女性の声が部屋に鳴り響いた

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作者名:かっちゃん | 作成日時:2023年5月5日 16時

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