長い夜に幕を ページ13
──────また
───────怪我しちゃうかもだけど
あの三人が無傷でいれば
貴「それで良いんだから」
ザッとこちらに走ってくる男達。ギリギリかもしれないけど頑張るしかない
私達も攻撃態勢へと入る
オ「絶対ここを抜かれないで下さいよ!!!
A嬢はあんまり無茶しないこと!!!」
エ「そのつもりではあるよっ!!!」
貴「無茶しか出来ないわよ!!!」
斬りかかろうとしてくる男に剣を構えていると
目の前が赤く染った
貴「は、」
オエ「「!?」」
私達の目の前にいた男は弓で射抜かれ、そのまま地面へと倒れた。何が起きたのかわからない私達はその場に呆然と固まっていると
崖の上から何人もの衛兵が
「動くな!!ウィラント騎士団だ!!」
そしてその真ん中にはミツヒデの姿が
オ「旦那あ!」
貴「ミツヒデ!!」
ミ「気を抜くのが早いよ」
───────抜きたくもなるってこんなの
良かった。ミツヒデが居るなら、木々もゼンも居るって事だよね、
NOside
「殿下!」
衛兵が呼ぶ先には
馬に乗っかり、遠くを見つめているゼンの姿が
「山中にて、賊と六名
発見致しました!」
ゼ「六人は無事か?」
「はっ!」
ゼ「────煙が見えた場所
本当に何があるか知らんのか?」
馬車の中にいる男に話しかけたゼン。その男はツルバが捕らえた男であった
「カゲヤ・イリーズの家から、そう遠くもないので何かはあるのでしょうが
命を助けて下さった殿下に嘘など申しません」
ゼ「恩を売ったわけじゃない。
黒幕の口を塞いだら誰が喋るんだ」
「…殿下はご存知ないだけなのです
そういう役目の者達だったのですよ、ベルガットの双子は。簡単に信用なさらん方がよろしい
先々代も先代も…あの家は私欲と支配欲の血筋です」
「ルギリアも同様。これまで
ただ静かでいることで泥を避け、ウィラント諸侯に名を連ねていたがベルガットが弱った途端に若い当主が色気を出した。
国王陛下がお若い殿下にウィラントの庇護をお命じなさったと聞きつけ、参与の機会を窺っていたのに違いありません。
私が眩んだのは目の前の欲までですが、取り返しがつかぬ事も承知。
ですから今、殿下に切言申し上げているのです」
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作者名:かっちゃん | 作成日時:2023年5月5日 16時