青の白雪姫10【オビ】 (ページ11)

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扉を開けた時、もう一つの音が鳴り響く

剣を持ち驚いた表情でもう一つの音の方を見ているカゲヤさん。剣を下ろそうとしている先には、私達が一度退治した黒マントの男が倒れている

エ「カゲヤどの！」

黒い煙を吸わないように口元に手を当て、カゲヤさんを見つめる。そしてエイセツどのはカゲヤさんの前まで行き、跪く

エ「カゲヤどの…」

呆然としているカゲヤさんの持っていた剣をゆっくり握ると眉間に皺を寄せ、泣いているカゲヤさん

エ「泣いた後でしか見つけられないね。俺は」

────でもあの時の過去みたいに

─────なりませんでしたよ。エイセツどの

オ「エイセツどの！」

エ「外へ！」

貴「すみません、カゲヤさん！持ち上げます！」

カ「え、」

カゲヤさんを姫抱きし、エイセツどのと顔を合わせる。白雪とオビを呼び、黒い男達を外へ出してと指示を

カゲヤさんは呆然としたまま

貴「────…大丈夫です」

カ「…！あなたは、」

貴「エイセツどのの知り合いって所ですね」

カ「……そう。でも、貴方とは……」

─────初めて会う気がしないのよ、

そう泣きながら笑うカゲヤさん。私も思わず泣いてしまったけど、

─────私もそんな気がします

そのまま外に出た私はカゲヤさんをゆっくり地面に降ろした。少し離れた場所に謎の男達が

外に出た時
隅っこに座っているリュウを見つけた

──────よかった、無事で…

ガバッとリュウの身体を抱きしめると、リュウも震える手で私を抱きしめてくれた。

本当によかった、……ほんとうに、

貴「リュウ…」

リ「A、さん…。おれ、」

貴「大丈夫。よく頑張ったね」

リ「────…ッ。……うん、」

危険な状態で怖かったはずなのに、それでもこうして謝ろうとするリュウに成長を感じる
この時に思うのも非常識かもだけど、でも強くなってきてるんだなぁ…と感じると涙が

近くで見守っていたオビは口を開いた

オ「リュウ坊！シュウどの達はどうしたんだ？」

ハッとしたリュウは私から離れて
今まであった事を話し始めた

リ「…剣を持った人達に馬車を止められて…。二人はおれの逃がしてくれたから、その後はわからない。

ヨヅミさんの所属騎士団の剣を、相手が持ってたって言ってた」

────────所属騎士団の剣を…。