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エ「今のは
ゼン殿下と貴方の側近だというオビどのですね」
貴「ええ」
エ「……貴方との、関係は…?」
んー…バラすわけにも、いかないからなぁ。かと言って誤魔化せるかって言われると難しい
好きな人がいるだけ伝えようか、
貴「…好きな方が居ますので」
エ「………。────…そう、ですか
私は今晩 A王女がその花を受け取ってくれ、こうして誘いを受けてくれただけで充分です」
うーん…。花はエイセツどのが無理やり持たせてきたから受け取った訳じゃないけど…
エ「だからどうか!」
貴「!?」
エ「今晩…、出会えたこの夜が終わるまでは私を振らないでほしいのです」
オ(…好きな人居るって言った時に諦めたらいいのに。面倒臭いなこの人も…)
↑茂みに隠れて二人の会話を聞いてる
貴「は、はあ…」
エ「はあ!?」
貴「あっ、いえ。気持ちが追いつかなくて」
エ「………。
もしかして私はまるで魅力が無いので……?」
貴「そんなことは、」
エ「あるのか?」
貴「ないです」
エ「無いんじゃないか!」
貴「知り合ったばかりの相手に、ご自分の魅力の有無を委ねるのは勿体ないですよ。エイセツどの」
エ「委ねたい夜もあります」
貴「……………。あの」
白「エイセツ様!」
ひょこっと出てきた白雪とオビに驚くエイセツどの。私は、まあ気配で何となく居るなぁとは思ってたから驚かなかったけど
白「ヒサメどのがA王女をお呼びしてるので、今からは私が一緒に」
エ「あ、ああ…」
オ「A王女、此方へ」
貴「ええ。
エイセツどの、楽しかったです。ありがとう」
エ「…そうですか。良かったです」
エイセツどのと白雪が歩き出した瞬間、私達は茂みに隠れ二人を見た
貴「助かった、ありがとうオビ」
オ「俺もお嬢さんも限界が近かったからね」
貴「…?限界、とは」
オ「まあまあ」
そして同じように白雪にも振らないでくれと話したエイセツどのに私達は呆れを通り越した
エ「白雪どの。
君達は何か私に頼みがあって来たんだろ。そ」
わしゃっとエイセツどのの口に花を当てた白雪。そして数秒無言になったが白雪が口を開いた
白「今 この場でする話ではありません」
エ「…………。そうだな」
白「─────────…」
少し雰囲気が変わったエイセツどのに目を見開いた
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作者名:かっちゃん | 作成日時:2023年4月25日 16時