青の白雪姫9【オビ】 (ページ38)

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エ「苗？」

カ「エイセツ様が私のようなものを思いやって下さることが私は嬉しいのです。ですからきっと

その花の世話をしている間も同じ気持ちになって励まされますから」

エ「わかった！」

嬉しそうに笑ったエイセツどのは走って何処かに向かっていった。それに対しカゲヤさんも嬉しそうに庭の仕事をし始めた

途中、石につまづいてたけど

それからエイセツどのの屋敷の庭は客人達に評判だった。カゲヤさんが熱心に手入れしたところを褒められるエイセツどのが。とても嬉しそうに笑っていて

覚えた植物や果実の話など話していた

そしてまた景色が

次に目を開けると、シュウどのとエイセツどのが居て二人は真剣な顔をしていた

シ「ルギリア邸にいる美しい未亡人。
─────と話題の的ですよ」

カゲヤさんの事だとすぐ分かった

エ「なんでそれで未亡人とまでわかるわけ」

シ「……。ここからは最悪です」

カゲヤさんの事をぺらぺらと喋っていたのは彼女が前にいた屋敷の人間で、使用人達が虜になっていただの、自分に好意がありそうで誘惑もされただの

一番最悪なのは

そんな品性のかけらもない話と、ひと組

火事でカゲヤさんが去った後、いくつかの金品が紛失しているのがやかったと吹聴していた事

噂は膨張していき

ルギリアのご子息はその女性に夢中のようだ。金と将来の伯爵夫人を狙う女に騙されてしまっている

嫌な方へと加速していった

夜会でエイセツどのは男を殴り飛ばしていた。その表情は怒りを示していて

この男がカゲヤさんの事を悪く言ったのだと理解した。そしてエイセツどのはそのまま外へと出て行った

すこししてカゲヤさんが来た

カ「エイセツ様のお耳にも入っていましたか…」

エ「出て行くなんて言わないでよ」

何も言わないカゲヤさん。それに対し顔を顰めたエイセツどの

そしてカゲヤさんは泣き出し、頭を優しく撫でるエイセツどのが映し出された

目が霞んでいく

私の目からは涙が零れ落ちていた

また景色が変わる

エイセツどのとカゲヤさんが雪の中、庭を歩いている光景が目に入った

しかもエイセツどのは頬を怪我していて

エ「父が俺を心配して、あなたを解雇するそうです。説得するよう言われました」

そうカゲヤさんに告げた