青の白雪姫9【オビ】 (ページ21)

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謎の香水ページ21

白「ヨヅミさん…」

ヨ「白雪どの…」

ぼうっとしているヨヅミは白雪の方へ歩んだ瞬間、危険を察知した白雪は

バフッとヨヅミの顔に向かって何かを押し当てた

そして距離が離れた途端ハクション!!とクシャミを連発で出すヨヅミに対し大丈夫ですかと問う白雪

ヨヅミの目には涙が溜まっていた

ヨ「────すみません。どうか外に…」

ガチャと扉が開く。現れたのはエイセツとリュウ。そして一先ず香水を布で包み、部屋から出た白雪達

白雪は先程あった状況を皆に話した

香水について話す前まで遡る

ヨ『この香水は、本当は………恋人がつけているもので密かに持ち出しました
私はこの香りをとても好ましく感じていて、会わない日が続くとひどく恋しくさえあり

それは彼女と過ごす時間が幸福だからだと思っていたのですが

ひと月ほど前初対面の貴婦人からその…誘いを受け、その時に

その方から同じ香りがして、途端に恋人に抱くような感情がわき断ることが…難しいほどだったのです』

エ『……誘いに乗ってしまったのか？』

ヨ『いいえ。我に返りその場を離れました
しかし、それからは何故あれ程に心が揺らいだのかと不安で、まさか

あの香りが、そうさせたのだろうかと…』

エ『…恋人への後ろめたさからの思い込みでもなくて、自分の心に疑いもなければ…そうだな

香水を疑うしかなくなるけど』

白『それを知る為にここに？』

ヨ『…はい

宮廷薬剤師どの。
無礼を承知でお頼みしたい事があります…!!』

現在

落ち着いたヨヅミは白雪へと頭を下げていた

エ「こうなると知りたい事があるな。
ヨヅミ。君の恋人の名前は？」

ヨ「…!!……………お答え出来ません。
お許し下さい…」

エ「無理だ。それは都合が良すぎるよ」

ヨ「………」

エ「……気が付いたかい？そりゃそうだよ

秘密を抱えたまま騎士団に帰るつもりだったのなら、うちになんて来るべきじゃなかった」

エイセツの言葉に緊張が走る白雪達

エ「誰の名前が言えないんだ？」

怯えたヨヅミはそのまま立ち上がり膝をついた

ヨ「……私の口からは、良家の子爵家の方とした明かせません。どうか………!!!」

そして本格的に香水そのものを調べてましょうと白雪の提案により

その結果が出たら明かすと約束を交わした