青の白雪姫9【オビ】 (ページ18)

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ツ「オビどのは甘いものは食べませんか」

オ「食べるよ」

ツ「関所を通らず馬でここまで来たのでしたらお疲れかなと。よろしければどうぞ」

オ「…なんで抜け道って？」

ツ「表はわずらわしいかな、と」

オ「お互い告げ口は無しね」

一口サイズをフォークで刺してケーキを口に運んだ。流石なんか輝いてた(？)だけあって、口の中が凄い甘くて蕩けそう
美味い…。作り方教えてもらお

てかケーキ作るって女子力高そう

ホクホクと満足している私に、オビはクスリと笑い話を続けた

オ「で。そんな微笑ましい手紙がどう怪しい？」

オビの言葉に席を立ったツルバは別のテーブルに置いてあった一枚の封筒を私達の前に置いた

オ「？」

ツ「招待状です」

オ「招待状？」

ツ「A。オビどの」

ツ「仮面騎士の夜会をご存知ですか？」

NOside

オビ達がベルガット邸に居る頃

白雪はベランダに出て外を眺めていた。暖かい紅茶を持ち白雪に近寄ったエイセツ

エ「せっかくうちに居るのに、君達の頼みごとの話をしないのかい？」

白「今はしません。
リュウ達とも、そう決めましたので」

エ「どうして。そっちがもう頼みを聞いてくれてるんだから、次は俺が聞く番だって言ってきたっていいくらいだろ」

白「そういう話に出来てしまうからですよ
オビの仲介と私達の用件は別です。一緒にしてはいけません」

エ「さては融通の利かないたちだろ君」

白「……。大きなお世話ですよ」

エ「もうちょっと図々しくしてもいいのに
振り回して振り回されるくらいの方が理想的だな俺としては」

エイセツは白雪を見た

エ「「ああ」って顔で見られるのは心外だよ」

白雪はよく顔に出やすい

そして話している二人にシュウはコソッとリュウに話しかける

シ「リュウどの。白雪どののあの様子はどうですか？楽しくお過ごしでしょうかね？」

リ「え？」

リュウが白雪達を見た時には、メイドに呼ばれて去っていくエイセツの姿しか見えなかった

間の悪い…と思うシュウに「どうだろう…」と白雪を見た。白雪の表情は何処か固い

リ「多分、オビさんとAさんが怪我せず戻るよう心配してるとは思う

────────けど

おれは白雪さんじゃないから訊いてこようか？」

シ「え!? いえ!大丈夫です」